表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Bloody Rose  作者: Liro
2/2

†日常†




「もう!いい加減にしてよ!」


「は?それはこっちの台詞だし。

第一さ、自分の菓子食われただけで怒る奴とかどんだけ食い意地はってんの?」


「むきー!!」



井上 遥の一日はまず、喧嘩からはじまる。

そして、その相手は必ず幼馴染みの『玖龍 仁』である。


「仁!あんた今日という今日はこの優しく慈悲深い遥様だってお怒りになるわよ!

なんたって…………

『一日限定20個のモンブラン』をなんの断りもなしに!勝手に!

食べたんだからね!

ならんだんだからね一時間!

長かったんだよ一時間!」



「あ〜はいはい」


「うが〜!!」



井上 遥の一日はこうしていつも通りに始まった













と、思っていた。

この時までは。

このあと、遥たちの日常を壊す出来事がおこるなどだれもしらない。












「おはよ〜!」

朝の喧嘩をおえ、学校に登校した遥たち。

ちなみに喧嘩の勝敗は遥のかちで、今度仁に限定20個モンブランをおごってもらうことになった。

「おはよ〜。

今日も元気だね〜。

遥は」


「え?あたし限定?

限定デスカ!?」


「うん」


ニッコリと笑いながら遥をおちょくるこの女子は『日野 美来』という。美来と遥は長い付き合いでもう三年になる。


遥たちの通う『聖ラリア学園』は特殊能力と魔術があつまるところである。

学園は三つの部にわかれている。

一つは『特殊能力養成』ここは特殊能力――――即ち超能力をもつ人を育てる部で、一般の人々は立ち入りを禁じられている。

特殊能力部は全寮制であり、他の部の人達との交流も限られている。


二つ目は『魔術士養成部』である。

ここは、超能力を持たない代わりに『魔力』と呼ばれるものが体内にある人を魔術士に育てる部である。

全寮制ではないが、必要とされるものがほぼそろっており、寮内での魔術の使用も認められているために寮生のほうが多い。

三つ目は、『魔術・特殊能力養成部』。

ここは魔力と超能力両方をもつ生徒が通うところである。

ここの生徒は一番少なく一番の期待をよせられている。


この三つの部でわかれているラリア学園は中高一緒である。

クラス替えもないため、能力や魔力がなくならない限りはクラスメイトは一緒。

ほぼ家族のような存在である。



遥たちは寮にすんでいる。

そのため、寮生たちにとって遥と仁の喧嘩は日常生活の一つであり、むしろ喧嘩がない日はどちらかになにかあったのではないかと心配するしまつだ。

…………新入生をのぞいてだが。「そーそー遥。

今日編入生くるのしってる?」


「ふぇっ!?

そんなのしらないよ!」

突然の話題変更に少し驚き妙な声を出す遥。


「まぢ?

珍しいよね〜?

こんな時期に編入だなんてさ。このクラスに編入じたい珍しいのに」


「だね。

てかさ、あんたはいったいどっからそーゆー情報を仕入れて来るわけ…」

「ふっふっふっ…………企業秘密よ」

怪しく笑う美来。


(((怖っ………)))

そしてそんな未来にドン引きする生徒一同。










そんな平穏な毎日が崩れるまであと五分―――――――――――――――

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ