6話 王都に出発したった
遅くなって申し訳ございません!
第6話です!
どぞ!
僕がキルミアから魔法を教わり始めて2ヶ月が経過した。
この2ヶ月で僕とキルミアは仲良くなった。いまでは親公認で家に遊びに来たりしているほどだ。
それで今日はお姉ちゃんが王都の学園に行く日なのだ!
そして、僕ははじめてのおつかいで一緒の馬車で一緒に王都に行くことになったりもしている。
お使いの内容はいたって簡単!僕の武器を見繕うこと!これってお使いなのかな?
まぁ、いいか。
5歳で家の敷地から出るのが初めてって遅すぎやしないかね?いや、この家が広過ぎるんだ。きっとそうだ。
王都に行くことをキルミアに伝えたら何故かキルミアも同行することになってしまった。
湖護らなくていいのかね。一応、七大竜神だよね……。
キルミアに呆れていると、王都行きの馬車が家の前に到着した。
「それでは、父さん、母さん、行ってきます!」
僕がそう言うとつられるようにお姉ちゃんも旅立ちの挨拶をした。
「お父様、お母様行ってきます!」
まぁ、僕は旅立ちじゃなくてお使いだけど。
「体には気を付けてね。キルミアちゃん、ロイをよろしくね」
「はい」
そして、僕、お姉ちゃん、キルミアは馬車に乗り込んだ。
馬車内にて……
僕の取り合いが始まりました。
「ロイ!お姉ちゃんの隣に座るわよね?」
物凄い迫力で言ってきた。
それに負け時と、キルミアも、
「ロイは友達の私の隣だよね?」
怖い怖い怖い怖い怖い怖い。笑顔だけど目が笑ってないよ。
「そ、それじゃ、僕は1人で座るよ」
僕は冷や汗を流しながら答えた。
よく言った!僕!
そして、移動しようとすると両腕を掴まれた。もちろん、キルミアとお姉ちゃんに…。
「ど、どうしたのかな?お姉ちゃんにキルミア?」
「何処に座ろうとしてるかしら?ロイはお姉ちゃんの隣でしょ?」
やけに『お姉ちゃん』のところを強調してる。
「友達を選ぶよね?」
「………」
僕、5歳にして人生最大のピンチ!
もう、奥義を使うしかないか……。
「お姉ちゃんもキルミアも仲良くしないから嫌い!」
お姉ちゃんとキルミアは『嫌い』という言葉に反応し、震え始めた。
え?震えるほどショックだったんだ。
結局この後、僕は1人で座りお姉ちゃんとキルミアが隣で座ることになった。ずっと睨み合ってたけど。
馬車に乗り始め、1時間程経ったかと思った時、突然馬車が止まった。
何かあったのかな?
そう思い外に出てみると、盗賊と思われる集団が馬車を囲んでいた。
うわぁ、テンプレじゃん。
盗賊達は、僕が馬車から出てきた途端にピリピリしていた空気がなくなりヘラヘラし始めた。
「おい、餓鬼が出てきたぞ」
と、笑ながら言ってきた。
僕が小さいからって舐めてるな。
すると、中からお姉ちゃんとキルミアが出てきた。
「ロイ、どうしたの?」
いや、見ればわかるでしょう。
「盗賊だよ」
そんな会話をしてると盗賊達が何か言ってきた。
「おい餓鬼、そこの姉ちゃん2人寄越せば逃がしてやるよ。お前は助かっても姉ちゃん達は俺達が可愛がってやるよ」
そして、また盗賊が笑う。
「はぁ〜、お姉ちゃん達に手を出そうっていうのか?」
うざったいな。
「まぁ、そういうこった。わかったら姉ちゃんを寄越しな」
「それで、はいどうぞって言うと思うか?」
もういいや、全力で潰す。
「お前はみたいな餓鬼になにが出来んだよ。ぎゃはははは」
盗賊を無視して僕は唱える。
「全属性魔法『混沌の爆発』」
ズドォォォォオオン!!
すると、盗賊のいた場所が大爆発を起こした。
この魔法は全ての魔法を混ぜて無理矢理魔力爆発を起こすというとてつもなく危ない魔法だ。
一回いつもの広場でやったら周りの一帯が更地になったからキルミアに使用禁止くらってたけど今回は別にいいよね。
今回も予想通り綺麗(更地)になりました!
盗賊は木っ端微塵だろうな。あ、頭がある!回収しよっと。
やり過ぎました☆
でも、スッキリしたからいいや。
「それじゃ、行きましょっか」
僕は唖然としている、馬車の運転手さんに言った。
「は、はい!」
そんな怖がらなくていいのに……。
僕が馬車に乗り込むところを確認してから馬車は出発した。
そしてまたまた馬車内にて……
「さっきの何したのかお姉ちゃん知りたいなぁ」
お姉ちゃんは僕の『混沌の爆発』が気になるみたいだ。
「ローイー!何であれを使ったの!?」
キルミアはご立腹のようだ。
「お姉ちゃんに手を出そうとしたから、かな?」
うん、あってる。嘘は言ってない。
「お姉ちゃん、だけ?」
「え?あっ!違うよ!キルミアもだよ!」
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ。
「へー、ふぅーん、あっそ」
愛想尽かされたぁぁぁあ!!
「ごめんなさいぃぃ!」
僕は即謝った。プライド?何それ美味しいの?
しかし、キルミアは僕を許すこと無く無慈悲に言い放った。
「正座」
「え?でも、ここ結構揺れるんだけど」
「正座」
どうやらしないと許されないらしい。
「はい」
僕は馬車の床に正座をして王都に着くのを待った。途中でお姉ちゃんに「助けて!」と目で訴えたが口笛で誤魔化された。
王都までの道程はまだ遠い、かな?
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