1話 転生することになったった
よろしくお願いしますo( ̄◇ ̄ゞ
気が付くと目の前には野原が広がっていた。空を見上げると数えるのもめんどくさくなる位の星々が輝いている。あたりを見渡しても自分以外は誰もいな………アロハシャツを着て鼻歌を歌っている陽気なおっさんが居た。
空中に……。
「なんで空中?」
「なんでって、神様だから?」
なんで疑問形なんだよ…。
「ていうか、アロハシャツ着てる神様とか居て欲しくないな」
「しょうがないだろう。さっきまで、ハワイ旅行を満喫してたんだから」
神様がハワイ旅行……、シュールだ。
「そういえば、僕が神様ってこと信じるんだ。ここに来る人はだいたい信じないんだけど」
「まぁ、最初は何言ってんのこいつみたいな感じだったけど飛んでたし、信じざる負えないというかなんというか」
「ふーん、それで君をここに呼んだのは」
自分で聞いておいて「ふーん」で済ませやがった!?
「いいじゃん、そんなこと。それで君をここに呼んだ訳は」
ん?この流れはまさか………
「異世界に転生させようと思う」
「……………………………………………………………………………………………………………………………まじですか」
「え?反応薄くない、あとなに今の間」
いやいや、普通こんなもんでしょ。
「ん?ちょっと待てよ。転生ってことは僕、死んだの?」
「覚えてないのか、そうだよ。確か、ドアの角に足の小指ぶつけて転んで滑って後頭部強打してそのまま……」
知りたくなかったよそんな死因!
「いやぁ、あの死に方は可哀想だなぁって思って転生させてあげるんだから死因に感謝しないとね」
死因に感謝なんてするか!
「異世界に転生ってことはやっぱり剣と魔法のファンタジー世界ですか?」
「うん、まぁそんな感じだね」
「それでチートを渡してくれると」
「うん、そうだね」
「え?まじで?」
「そのつもりだけど……」
「チート無双キタァァァァァァア!!」
おっと、つい叫んでしまった。でも仕方ないよね!だってチートだよ!無双だよ!
「転生させるって言ったときよりもリアクション大きいね」
「それで、どんなチートが貰えるの?」
チートが貰えるって言ってもどんなのが貰えるかって言うのは大事だからね。
「その事なんだけど、君の魂の器に入りきる能力しか与えることが出来ないんだよ」
「その魂の器とやらに無理矢理それ以上の能力を与えたらどうなるの?」
まさか消えるとか無いよね?
「魂ごと消滅するか、運良く消滅しなくても暴走を始める前に僕ら、神によって消されるよ。まぁ、二つに一つって感じだね」
「怖っ!それ危なく無い?」
「その辺は僕が調整するから心配しないで」
「絶対失敗しないでね?」
フラグじゃないよ?
「それでどんなチートをくれるの?」
「君の魂の器がどんなもんかわからないからどうにも言えないんだけどチートと呼べるものは与えるつもりだよ。無双できるかどうかは分からないけどね」
夢のチート無双がぁぁぁぁあぁぁあ!!
「そんなに落ち込まなくても……」
「そりゃ、落ち込みもするさ。上げて下げるとか酷いよ」
「ちゃんとチートはあげるからそんな落ち込まないでよ。まぁ、能力はあっちに行ってからのお楽しみと言うことで。もうそろそろ飛ばすよ」
「はぁ〜、分かったよ」
「それじゃ、君の第二の人生(人じゃないかも知れないけど)が幸多いことを祈ってるよ」
ちょっと待てーい!今、人じゃないかもとか言ったよね?どういうことだよ!
「バイバーイ」
神様はそんなことを言い残し僕を異世界に飛ばした。