67.急な訪問
あれから少しおしゃべりしたけど、ルシン君はまだ課題が残っているそうなので、今は邪魔にならないよう隅っこで待機。
ちなみに、空になった食器はフェラリーデさんが持って行って下さいました。
私が持って行こうとしたけど、フェラリーデさんにメルバさんが医務室にいる間、ここにいて欲しいと言われてそうすることに。
何でも、この時間からは仕込みに入っているので、表のカウンターから返す方が早いのだとか。
中央の階段は人目を集めやすいので、1人での行動は推奨出来ないそうです。
お菓子作りに行くときは4人で下に降りたからなあ。
メルバさんとかリビーさんの方が目立ってたし、私はフード被ってたからごまかしも利いたけど、1人じゃ不信がられて何か聞かれるかも。
いろいろなフェローありがとうございます。
気を遣われてるなあ。
ちなみに、ルシン君は今すごい集中力でお勉強してます。
みるみるノートが埋まっていくんだけど、ルシン君ってもしかして頭いい?
いや、賢い子だなあとは話してて思ったんだけどね?
目の前でこれを見せられると…。
何だかぼんやり座ってるのがいたたまれない。
部屋に帰ったら復習頑張ろう。
コンコン
「ハルカちゃん、ちょっといい~?」
メルバさんが部屋に入ってくる。何だろう。
「はい。」
「あ~。ルシンも聞いてくれる?
あのね~。明日ルー君がこっち来ることになったから~。」
「ルシェリードさんが?」
私の手続きが終わったのかな?
早いなあ…。
「ん~。朝イチでこっちくるらしいから、今知らせとくよ~。」
「はい。朝って授業の前ですか?」
ここは確認しとこう。
こっちは朝が早いから、寝坊するとマズいよね。
「そうだね~。授業の時間の最初を使うことになったから、特別早いことはないよ~。ただ、ハルカちゃんは、明日は訓練と教科の授業は反対にしてもらうから~。
だから、朝そのまま鍛錬場に来てくれればいいからね~。ルシンは今日と一緒だよ~。」
「はい。」
「わかりました。」
授業が逆…。何だろう。何かあったのかな。
ルシェリードさんが急に来るって…あ、でもルシン君と一緒だもんね?
私のことだけじゃないのかも。
とりあえず、明日は鍛錬場に直行と覚えとこう。