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66.エルフは和風好み?

 *******************



 用意した差し入れは1分足らずで無くなりました。

 いやー。すごかった。早送り映像見てるのかと思った。



 ルシン君はどら焼きも気に入ったらしく、1口食べたら「おいひいれすっ。」と言いながら次々に口に放り込んでいた。取り皿意味無くなってたもんね。



 それを見て、「お行儀悪いよ~。喉詰まらせるよ~。」という言葉をかけようとしたら食べ終わってました。



 ドラゴンの子って皆こんな感じなのかな…。



 ちなみに、メルバさんとフェラリーデさんはささっと自分の分のどら焼きを確保してました。

 …素早いですね。いつもの優雅さはどこへいったのか。



「ふ~っ。ごちそうさまでした~。美味しかったです。ありがとうございました。」



 お粗末様でした。

 ルシン君の前からお皿を除けて、お茶を目の前に差し出す。



「ぼく、あんなに美味しいの初めて食べました。黄色いのは口で溶けてびっくりして、パンのやつは中に甘い紫のが入っててびっくりしました。でも甘すぎないからいくらでも入りました。」



 食べ終わったルシン君はお礼の後、感想を矢継ぎ早に言ってくれた。

 …そんなにいろいろ良くわかったね。ものすごい速さだったのに。



「あ、ありがとう。口に合ったみたいで良かった。」



 ルシン君の勢いに押されつつ、何とか返事をする。

 何が驚いたって、あの速さだったのに食べたものの色や味の感想も入ってたこと。



 これもドラゴンの高いスキルのおかげとか?

 無駄に高いな…。



 あ。気が付いたらフェラリーデさんがうっとりしてる。

 味も気に入られたようですね。良かった。



「美味しいね~。パンと餡子がこんなに合うなんてね~。」



 メルバさんもにこにこしながら食べてくれてる。

 気に入ってもらえたようで何よりです。



「私も朝にパンを食べて驚きました。食べなれた味だったので。

 それを差し入れを作るときに思い出して、どら焼きを作ったんです。」



 メルバさんにどら焼きを作った経緯を説明する。

 本当に思い付きで突発的に作ったんだよね。



 思い付いたらルドさんに聞いてたし。

 ルドさんが良いひとで良かった。



「作ったといっても、皮の生地も厨房で余ってるのをいただきましたし、皮を焼いてくれたのはルドさんだったので、こんなにふっくら出来たのはルドさんのおかげです。」



「ホントに美味しいよ~。ふわふわの生地と餡子が一緒になって。

 クリームもいいけど、餡子も美味しいんだね~。ルド君にも後でお礼言わなきゃ~。」



「ええ。パンの柔らかさと、あんこの滑らかさが素晴らしく合いますね。

 こんな食べ方があったとは、考えもしませんでした。せいぜい蜜をかけるくらいだとばかり思っていましたから。」



 うっとりしたままフェラリーデさんがどら焼きをほめたたえる。

 ただのどら焼きですけどね?



 この分だと善哉や汁粉も受けそうだなあ。

 エルフって甘党っていうか、和風好みだよね?


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