表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/137

19.勾玉?

「あの、よろしいんですか?クルビスさん戻られたばかりなのに…。」



 恐縮しながら傍に来たクルビスさんを見上げると、クルビスさんは目を細めて私を見る。

 …大丈夫ってことですか?なら、いいんですけど。



「…僕がいるのも忘れないでね~?」



 メルバさんの言葉にハッとして視線を下げると、メルバさんがペンダントのようなものを取り出していた。

 薄い…青?水色かな?石みたいなものがペンダントの先に付いている。



「ハルカちゃんこれ持ってて?」



 受け取ると、石は微妙に曲がりくねってて綺麗に磨かれていた。

 これ…って…。



「あ、わかる?あーちゃんにもらったんだ。力を集めやすいんだよ~。」



 ええ。そうでしょうね。

 見たことのある形の石をマジマジと見つめる。



(…勾玉だ。たぶんあー兄ちゃんが作ったものだと思うけど…何でこんなのあげたんだろう?)



 不思議に思いながら見つめていると、手の中の水色の勾玉が淡く輝き始めた。

 驚いてクルビスさんを見ると、彼も目を軽く見開いて勾玉を見つめている。



 え、え、あ…メルバさんがやったのかな?

 ようやくメルバさんを見ると、目を閉じて指を複雑に組み合わせて何かつぶやいている。



 呪文?そんなの今まで使ってなかったけど…。

 私ほとんど治ってるんですよね?呪文使うほどの大事だったんでしょうか?



 心配になってきた頃、ようやくメルバさんの呪文が終わる。

 それと同時に、手の中の勾玉がひと(きわ)輝いて光は収まった。



「…ふうっ。これで僕が今後いなくても、クルビス君やディー君がいれば大体の治療は出来るからね。」



 え?治療?

 …シロートにはよくわかりません。説明プリーズ。



「えっと、簡単に言うとね。この石に僕がハルカちゃんの治療に使う術式を書き込んだんだ。これがあれば、術式を扱える術者ならハルカちゃんをある程度治療出来るってこと。

 基礎知識の勉強が終わったら外で暮らすんでしょ?いつもディー君やクルビス君がいるとは限らないから、これはその備え。」



 私がケガや病気してもこれがあれば外で治療を受けられるってことですね?

 ありがとうございます。ただ1つ気になることが…。



(…私って治しにくいのかな?)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
cont_access.php?citi_cont_id=279034186&s
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ