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18.おかえりなさい

「それで、それぞれの種族の中に一族がいてね~。「トカゲの一族」、「ドラゴンの一族」、「ヘビの一族」っていうふうに、身体的特徴や特性まで同じ仲間を「一族」っていうんだよ~。

 僕たちが普段呼ぶのはこっちだね。見た目そのまんまの呼び名が多いから便利だよ~。」



 鱗に尻尾を持ってるのが「シーリード族」で、その中に「トカゲの一族」、「ドラゴンの一族」、「ヘビの一族」がいる。

 他にもありそうだけど、今聞いたのはこれだけ。でも十分。



「その「シーリード族」の中の「トカゲの一族」の次の長がクルビスさんなんですね?」



「そうそうっ。ハルカちゃんは理解が早いね~。ディー君が言ってた通りだね~。」



 フェラリーデさんが?わ~。なんか照れる。

 好きなひとのことは理解が早いってだけなんですけどね。



「メルバさんのお話がわかりやすかったからです。これでクルビスさんがさま付で呼ばれてた理由がわかりました。」



 照れ隠しもあって若干早口でしゃべると、メルバさんが輝く笑顔で頷いた。

 ううっ。眩しい笑顔に目が眩みそうです。



「よかった。詳しいことはまたディー君に聞いてね?

 講義してくれるだろうけど、当たり前だって思ってることはついつい説明を省いちゃうから、疑問に思ったらどんどん質問するといいよ。」



 メルバさんのアドバイスに昨日のクルビスさんとの会話が思い出される。

 寿命が違うから成人の年齢も当然違って、話が食い違ったんだよね。



「90くらいか?」って聞かれたときは頭が真っ白になりましたよ。

 ちょっと殺意がわいたのは内緒です。



「そうします。当たり前と思ってることって意外と多いですもんね。」



「うん。そういうのはハルカちゃんじゃないとわからないからね~。あれ。…ウワサしてたら来たみたいだねぇ。」



 メルバさんがドアの方を見て言ったので、私もつられてドアを見る。

 その瞬間ドアのノッカーがカツカツと鳴った。



「誰~?」



「クルビスです。入ってもよろしいでしょうか?」



 クルビスさんだ。

 お仕事でいないんじゃぁ…。



「どうぞ~。お帰り。早かったね~?」



「失礼します。」



 ドアを開けてクルビスさんが入ってくる。

 昨日の酷い顔を見られてるから顔を合わせ辛いんだけど、クルビスさんは私を見てホッとしたように目を細めた。



「聞いていたよりずいぶんいいようだ。倒れたと聞いて心配した。」



「もう大丈夫です。メルバさんが治療して下さいましたし。」



「うん。でも、完治じゃないからね~。クルビス君いいとこに来たよ。治療の続きしてもいいかな~?」



 私の返事にメルバさんが訂正をいれた。

 クルビスさんも頷いて私の傍にくる。



 え。あの。

 …帰られたばかりなのにいいんでしょうか?

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