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17.種族って?

「…もしかして、いやじゃない?」



 メルバさんの独り言みたいな質問になんと答えたらいいものか迷う。

 正直な所、嬉しい。けど、それをメルバさんに言うのはちょっと抵抗が…。



「そっか~。ならいいんだ~。でも、そういう風に見られるってのは覚えといてね~?

 君はルー君が見つけたことになってるし、絶対誰かが聞いてくると思うんだよね~。

「クルビスさまの伴侶様ですか?」ってさぁ。」



 メルバさんが肩の力を抜いて、安心したように頷いている。

 いえ。私別に何も言ってませんが…顔に出てますか。そうですか。



 でも、ここでも『クルビスさま』だ。

 これからもお世話になるし、クルビスさんの立場って聞いてたほうがいいよね?



「あの、その『クルビスさま』ってなんですか?

 クルビスさんって特別なお立場なんでしょうか?」



「ああ。クルビス君言ってないのか~。まあ、昨日会ったばかりだもんね~。守備隊にいる間は関係ないしね~。

 うん。ぶっちゃけて言うとね。彼、トカゲの一族の次の長なんだよね~。」



 トカゲの一族?

 とは、なんでしょうか?



「あれ?自己紹介してない?」



「いえ。して頂きましたけど、その時は別の…えっと…。」



「シーリード族?」



「あ、はい。それです。そのシーリード族と名前を名乗られました。後、この街の警備をしてるって…。」



 警備をしてるって聞いて、ここが警察みたいなとこなんだってわかったんだよね。

 だから、最初から腹を据えて話合いに応じれたんだけど。



「あ~。成る程ね。あってる。あってる。

 ハルカちゃんが街の外から来たっていうのはわかっただろうから、混乱させないように一番簡単な挨拶をしたんだね~。」



 あ、そうなんですか。

 確かに、長い挨拶されても頭に残らなかったと思いますけどね。



 実際、シーリード族?っていうのもうろ覚えだったし。

 ホントにいろいろ気を使われてたんだなぁ。



「えっとね~。あ、そうだ。ハルカちゃん身体大丈夫?今しか言えないかなって思っていろいろ話してたけど…。」



「あ、大丈夫です。ありがとうございます。ベッドにもたれてますし、姿勢も変えてますから。」



「そう?じゃあ、話しちゃおうかな~。詳しくはまたディー君に講義してもらってね?」



 そう言って話し始めるメルバさんの目に理知の光が見える。

 やっぱり、こんなしゃべり方してるけど、エルフの長って感じだよね~。



 言うべきところをわかってるし、わかりやすくて丁寧だ。

 フェラリーデさんも頭いいけど、エルフってみんなこうなのかな?



「シーリード族っていうのは種族名でね~。このルシェモモには大きく分けて4つの種族が住んでるんだ~。

 まず、僕たちエルフ族でしょ~。それと、クルビス君やルー君みたいに鱗と尻尾を持ってる一族をまとめて『シーリード族』って呼んでる。

 後、四足型の…そうだね~。獣人っていう方がハルカちゃんにはわかりやすいかな?

 毛で覆われた尻尾と耳を持ってる『フェラルド族』とあと…。」



「ちょ、ちょっと待ってください。メモ。メモ取ってもいいですか?」



「あはは。後でまた教えてもらえるから大丈夫だよ~。それより、リラックスして聞いてて?

 単なるおしゃべりだと思ってさ。すっかり元気そうだけど、身体の負担になってもいけないしね~。」



 メルバさんにそう言われて、フタをとった万年筆を元に戻す。

 そして私がベッドにもたれて楽な姿勢になると、話が再開された。



「さっきの続きだけど、後はカエルっぽい『スタグノ族』だね。他には、大きなヒト型の昆虫の姿をしている種族や人魚みたいな種族、まるきり猫にしか見えない種族もいてね~。

 まあ、でも大体はさっき言った4つの種族が大半を占めてるよ~。」



 はぁ~。いろんな種族がいるんですねぇ~。

 大きな街だからでしょうか?

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