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121.フラグの回収

「だから、その妹君であるハルカ嬢に敵対する同族はいないと私は思っている。

 …長。一族に彼女のことを公表すべきです。皆、アタル殿のことは尊敬しているし、ハルカ嬢もとても良いお嬢さんです。問題はないと思います。

 むしろ、今の状況で置いておく方が危険です。」



「…そんなことになってたんだ~。あーちゃん、子供たちとよく遊んでくれてたけど、子供たちにはヒーローに見えてたんだね~。」



 メラさんの意見に苦笑しながらメルバさんが答えてくれる。

 この感じだと、メルバさん本当に知らなかったみたい。だから、私のこと隠そうとしてたんだよね。



 この分じゃ、どこかでお披露目されそうだなあ。

 まあ、嫌われるよりは歓迎されたいけど。



「そっか~。うん。それなら、いけそうだね~。とりあえず、長老たちに話してみるよ~。それで、具体的にどうするか決めるね~。上手くいけば、早いうちにハルカちゃんを里に招待出来るかも~。」



 えっ。いきたくないって思った途端に?

 うわ~。もしかして、自分でフラグ立てちゃってた?しまった~。



「楽しみです…。」



 何とかにこやかに返事をするけど、声に力が入らない。

 でも、メルバさんもメラさんもにこやかだし、フェラリーデさんも嬉しそうに頷いているから、気づかれていないみたいだ。



 ギュッ



 え?クルビスさん?

 知らないうちに手を握られてた。いつの間に。



「ハルカが行くなら俺も行く。…護衛もいるだろう。」



 ああ。エルフの里に行く話ですか?

 まだ決まってませんけど…ついてくるんですか?



 っていうか、護衛って付けたしですよね?言い訳ですよね?

 隊長さんがそんなんでいいんですか?



 メルバさんを見るとうんうん頷いているし、フェラリーデさんはにこにこしている。

 シードさんは…また肩を震わせて笑ってるし。怒られますよ?



「それは良い。お前は働き過ぎだからな。ハルカ嬢。息子は適度にやるということを知らない。貴女がいれば無茶もしないだろう。」



 メラさんまで…。あ。そういえば、クルビスさんってワーカーホリックの疑いがあるんだっけ。

 なまじ優秀だから出来ちゃうんだろうけど…休まないのは良くないよね。



「えっと。じゃあ、その時はよろしくお願いしますね。」



「ああ。まかせろ。」



 こんなことでクルビスさんを休ませられるなら、いくらでも。

 でも、これでエルフの里に行くことが決まっちゃったなあ。



 フラグ回収しちゃったよ。

 まあ、デートに行けるならいいか。

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