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久しぶりの更新になりました。
今回はハカネちゃんと立花君の会話を入れてみました^^
立花君が結構薄いような…
そういえば、山田君も忘れてたり。
本当に、もう。
でも、彼女にはいつでも笑ってほしい。いつでも笑って彼女にかかわった人もまた笑ってほしいと思う。彼女が、彼女の周りの人が悲しまないように。
彼女の周りの人はきっと優しい人ばかりだろうから。
…まぁ、彼らは私的に好きじゃないけど。
「とにかく帰りましょうか。学校にいるのも面倒だと思いません?」
立花の一声で、私たちは学校から抜け出していった。
外に出ると梅雨の匂いがした。
そろそろ、夏なのか。そう思うとなんだか少し切なくなった。
夏は、嫌いだな。
だって、夏は…―――――――――――――
「ねぇねぇ、コウ君!ハカネちゃんってね――――」
私の話を私がいる前で話さないでほしい。彼女は悪気がないだろうが、なんだろうか。
少し、恥ずかしい。
「ふぅん、よかったな」
わしゃわしゃと彼女の頭をなでる斎藤はもうこれでもかってくらい彼女にべたぼれのご様子だった。
はぁ、とため息をつき、たまたま隣にいた立花に話しかける。
「ねぇ、いつもあの2人ってあんな感じにいちゃいちゃしてんの?」
「…えぇ、まあ。俺らの大将がナギサさんをこれでもかというほど気にいってしまったようですからね」
「……そう」
まぁ、見てればわかるよな。
大将の彼の瞳はピンクい色を映しだしてるし。
もう完璧「俺はナギサのことを愛しすぎて仕方がないです」って感じだし。気持ち悪いくらいなでてるし。
サァッ、と夏の香りを運んできた風にスカートがサラリと揺れた。
私の長い茶髪の髪も同時に揺れる。
それを横目で見る立花の視線に気がついて目を合わせれば。
「…あなたは」
彼の口が開いた。その声は、鋭く冷たく、鋭利な刃物のようなものだった。
同時にゾクッとした感覚が背中を伝っていく。
「…な、に」
絞り出す声に自分でも笑ってしまいそうになる。なんで、だ。
―――平静が装えない。
「大将、コウに対して好意はないんですか」
抑揚も感情もないその口調は、私の真意をすべて探っているようだった。
この感覚を、私は知っている。
あぁ、彼はきっと信頼している仲間を傷つけたくなくて。
自分が悪者になることも躊躇いなくて。
「…ばか、なんじゃない?」
そう思えば、怖くなんかない。
全然、怖くないじゃないか。確かに、彼の冷たい冷めた声は私を動揺させるには十分だった。
けれど、彼じゃ物足りないよ。
「私は斎藤になんて、もちろん、あんたにも山田にも興味はないよ。まぁ、どうしてもと言えば、あんたらの中じゃナギサのほうが興味あるね。あ、危ない方じゃないから。まぁ、あんたの想ってるような好意的なことはあんたらには抱いてないから大丈夫よ」
そういえば、彼の眼は安心したように映った。でも、やっぱり疑いの色があって。
まだ、信用してないだろうな。
まぁ、わかってる。わかってるけど、少し、苦しいかな。
やっぱり、
―――――彼を思い出すから。
「そうですか」
彼のその声は、無機質な口調じゃなかった。
やっぱりまだ、疑ってはいるだろうけど、さっきよりは、ずいぶんと柔らかくなったんじゃない?
少しだけ、苦しさがなくなった気がする。
前方ではナギサと斎藤と山田がじゃれて笑ってる。
ほら、ナギサの周りでは笑ってる人がいる。
よかった、笑っていて。
なんて、柄にもなく私は柔らかくほほ笑んでいた。
私が一週間だけ住むことになった彼らの家に到着すれば、ナギサは私の手を引いて私とナギサの部屋に入っていく。ナギサの部屋が今は私の部屋にもなっている。まぁ、一週間だけだけど。
ナギサはいつもこの家に帰ってくれば一番に私の手を引いて自分の部屋に連れていく。それは何を意味するのか分からないけれど、彼女はいつも哀しげな表情をする。
――――私の目を見て。
きっと彼女は私と”誰か”を見間違いしているのだと思う。そして、いつも気が付くのは私がナギサに声をかけた時。今日もまた私は彼女に声をかける。
「ナギサ、早くみんなのところに行こう?」
それはナギサを現実に戻す魔法のそして、残酷な言葉。
それは自分でもわかっている言葉。
だけど、彼女を戻すには必要な言葉で。
「え、うん、うん…」
気付くときの彼女の言葉はすごく震えていて。
抱きしめてあげたいけれど、それはきっと私の役目じゃないから。
傍から見ればおかしい子かもしれない、ナギサは。
だって、いきなり人を引き連れて、その人を部屋の中でじっと見つめていたら、思わなくもない。
わたしだって最初は戸惑った。だけどさ、すぐに気付いた。
ナギサは、”彼女”に似てる気がして。
”彼女”のようにきっと何かしらあるんだろうな。
だったら、そっとしておこう。
最善策なんてわからないけど、でも、この時間だけが彼女にとって必要な時間だから。
その必要な時間を壊す必要な言葉だってあるから。
だから、今は彼女を自由に、そして、その自由を毎回壊さなくてはいけない。
私だって、結構つらいから。
”彼女”に似ているナギサを見るたびに。
私を恨み、憎んでいる”彼”を思い出すから。
「ほら、早く行きましょ」
ナギサの手を今度は私が引く。彼女の体は軽いのに、少しだけ重く感じた。
彼女の足が床に張り付いているような感じ。
きっと、動きたくないんだろうな。
もっと、ずっと、”誰か”を見ていたいんだろうから。
その”誰か”なんて、私は知らないけど。
いやぁ、全然更新していなくて済みませんでした!
四つも掛け持ちしていると結構大変なものなんですね。
ナギサちゃんの過去とは一体何なんでしょうか。
美少女の過去って意外と悲惨なものですよねー…。




