表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
戦姫のトロイメライ~断罪される未来が視えたので先に死んだことにしました  作者: 志熊みゅう
第三幕 エーヴェルトの墓所

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

56/74

10. 壁画

 遺跡の内部は暗い。ランプを灯しながら地下へと続く階段を降りていく。人一人がやっと通れる狭さで、途中ぬかるんだり、苔が生えたりしていて、とにかく足場が悪い。転ばないように、一歩一歩、歩みを進める。


「ここが前室か。皆、右側に。」


 スヴェンが声掛けをする。天井には賢者エーヴェルトの契約精霊だったという白龍。神話では"白龍"と伝わっているが、壁画にあるその姿は私の契約精霊"氷龍"にそっくりだ。私は複写魔法で、調査ノートに天井画を写し取った。


「エディーの龍だ!」


「あの龍、エディーの龍に似ているね。」


 まさか神眼だけではなく、契約精霊まで同じとは、何の因果なのか。壁に描かれた壁画は大事な部分が破損していて、何の絵かよく分からなかった。よく見ると、故意に削り取られたようにも見える。


「これ、本当に盗掘した奴らの仕業かな?それにしては意図的に情報が消されているように見える。」


 リアスが首を傾げた。私も同感だ。壁画にはいろいろな違和感があった。本来、描かれるべきエーヴェルトと思しき人がいない。それに、花をあしらった絵が多く、男性の墓というよりは女性の墓のようだった。


 床面には、いくつか王家の紋章が彫られている。トヴォー王家の紋章は、金色の瞳を背景に、赤龍と白龍とが交差したデザインだ。これは最初にこの遺跡が発見された当時には、埃やがれきに覆われていて確認できなかったものだ。その後の調査が進み、ようやく見つかったのだという。これらも次々とノートに写していった。


「便利な魔法だな。それ、俺にも教えてくれ。」


 いきなりシモンが食いついてきた。リアスが不機嫌そうに答えた。


「お前の、その何でも教えてくれってスタンスはよくないぞ。」 


「なんだと、クソガキ!お前に聞いていない!」


「こんなところで、喧嘩しないで下さい。シモン様、後で教えます。これ簡単だけど便利な魔法なんですよ。」


 このくらい教えても損はないのに、急にどうしたというんだ。リアスを横目で睨むと、部屋全体を見渡すリアスの瞳が金色に輝いた。


「エディー。この部屋には報告されている以外に仕掛けや装置はない。早く次の部屋、霊廟に行こう。」


 え!?そういえば洞窟でも一瞬リアスの目が金色に輝いた気がしたけど、もしかして鑑定って、物にも使えるの?そんな遺跡向きの才能だったなんて。うらやまし過ぎる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ