6話 悪魔王の一日~午後の部~
「さーてスーラ何する?」
「キュー!キュー!」
ダメだ何言ってんのか、わからん。
かと言って喋れるようにしたら可愛げが無い。
そうだ!理解できればいいんだ。
「作成!!<多言語並行処理>!」
「スーラなんか喋ってみて」
「キュー!キュー!(ご主人様すごい!)」
「よしよしいい子だ」
さてスーラも喋れるようになった事だし。散策続けますかな。
しばらく歩くとでかい洞窟を見つけた。
入ってみると、そこには明らかになにかの卵があった。
「<観察眼>!」
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暗誕龍の卵
明るいところでは3万年
暗いところでは3ヶ月程度で孵化。味は絶品で、くらいところの天然物の方が美味しい。
孵化した暗誕龍は獰猛で、巣に侵入したものを喰らい尽くす。倒せば暗誕龍の鱗を落とすことがあり、それを装備すれば、暗誕龍の襲撃に会うことはない。魔界の町で売れば、
3000バーナムは堅い。
へぇー。じゃあ腹も減ったし。こいつを食うとしようかな。
「作成!<料理万能>」
...できた。...めちゃくちゃ美味そう。
「スーラも食べる?」
「きゅ!キュー!(いいや。ボクお腹減らないし。味分からないからいらない)」
「そうか。じゃ。いただきまーす!!!」
ん...これは...
「うまぁ!!!」
ということで。ぺろりとたいらげたところで。
「何かいるな。でてこい!」
「グルァァァ!!!」
暗誕龍のお出ましだ。
「さぁて。食後にいっちょやりますか」
「作成!<絶対保護>」
これでスーラの安全は確保。
最大火力出してみるか。
「必殺。≪我九天之六角・打線覇道≫」
桁違いのエネルギーと、周囲のパワーを一点に集中させては
なたれた一撃必殺技。さすがにやばい。
「さてと。鱗♪♪鱗♪」
ハッ!
「鱗ごと飛ばしちゃったや。今度から考えよ。スーラ!おいで」
「キュー!!!(危ないよまったく...)」
「はは。ごめんごめん」
「さて、帰ろう」
「きゅー」
こうして三玖牧人、もといミクセル・デーモンの一日は終わったのだった。
ちなみに、スーラを王城に入れるのに一悶着あったのは別の話。
─悪魔界への門は開いたか。
ハッ!極秘で進めてまいりました。
そうか。では引き続き、魔界の報告頼む。
失礼ながら、申し上げます。先程部下からの<伝達>によると、悪魔王が、異世界憑依を行ったそうです。
パワーはどう上がった。
それがMPだけ異様に高いそうで。その他の情報は、魔界のジャミングを受けて分かりませんでした。
そうか。ではアンチM持ちの傭兵を連れて明日にでも1番隊を向かわせろ。
完全侵略は今より1ヶ月とする。もしそれ以内に侵略し切れぬ場合は、直ちに中止。和睦を申し出て、1時撤退さらに多くの援軍をもたらして征服する。良いな?
ハッ!
To be continued