5話 悪魔王の1日~午前の部
とっ...特性なし?どういうこと?あんだけスキルあって...
その時はまだ誰も気づいてはなかった。特性なしの意味について。
「さて悪魔王様...無事王位にご即位されたことを受け、改めて紹介させていただきます。悪魔王側近のラスク・フェンスと申します。よろしくお願い致します」
王位の試練が終わったあと、俺はすぐに王の部屋に連れていかれ、着替えさせられた。その後側近紹介があり、そこにはラスクという、最初の洞窟で出会ったあのおっちょこちょいだ。容姿は眼鏡姿で俗に言うイケメン。
その後自分の姿を見てびっくりした。髪の毛は白髪。めちゃ整った顔立ち。
というところで。俺はじっとしてられず城を出て魔物の多いという森へ出かけた。側近のラスクには迷惑をかけるが仕方がない。
森を歩いてしばらくするとスライムがでてきた。
俺がこんなチート能力じゃなきゃ無難なやつなんだけどな。
「ちょっと練習付き合ってもらっていい?」
スライムはキューキュー言ってるだけである。
かわいい。ということで、能力<能力作成>で、
<なつき>を作った。
「案外簡単に作れるんだな。じゃあ早速...<なつき>!!」
途端にスライムはこちらによってきて顔(体?)をスリスリしている。かわいい。
そのまま歩いていくと、今度はベルゼスネークに出会った。
こいつはー...そんなに可愛くないな。むしろ怖い。こいつはさっさと倒すか。
「ちょっとどいてな。スライム...スーラって呼ぶね?」
そうしてスーラは悲しそうな顔をしてその場から離れた。
「さてと!...<生気吸収>」
ベルゼスネークはしぼんで死んだようだ。ちなみになぜベルゼスネークという個体名がわかるかというと、スキル<観察眼>のおかげである。
スーラは「キュー」と嬉しそうに肩に乗った。
そのまま森へ進んだ先に、開けた洞窟を見つけた。
そこになにかの影があったが、ミクセルは気づくことなく進むのだった。その後、そこに潜むものとの戦いは次回に続く。
To be ...
─様予定どうり、彼の装置を壊しました。だからお願いします。家族だけは。
...そうだな考えておいてやる。
"彼"は薄ら寒い笑みを口に含めていた。
To be continued