3話 試練
「え?まじ!?え?おっ俺が王!?」
「はい。そうですけど...何か?」
「えーとその俺は...異世界?なのか?から来て...」
「異世界...?まさか!?」
その人...いや、その悪魔はいそいそと出ていってしまった。
「しかし、あんま住人には見られない方がいいのかな?」
そうだ、1度帰って確認するか...えっと...機械はあった。
「動くかな?」
反応は...反応は........反応は................
.........ない。
終わった...いや待て!友達の事だ。何とかするだろう。
それまでこの世界で生き残るか...
「ミクセル様!ご同行お願いします」
さっきの悪魔ではない別の悪魔が言った。
「えーと...俺、何かしたか?」
「いいや、何かしたのではありません。これからしてもらいます」
そして俺は面倒事になるのも嫌なので、とりあえずついて行った。
そして、その先には広い闘技場のような武闘場のような場所に着いた。
「これより!!自称異世界憑依者の我らが君、
ミクセル・デーモンの王の試練の再度実行を宣言する!!」
えぇ...めんどくせぇ...
「あのぉ...辞退券は...」
「ない」
ないのか、当然だよな
「わかった。受けよう!」
「了解した。ではまず、アビリティ解析からだ。こちらに」
それはすみやかに行われたが、問題は俺自身だった。
「これは...間違いない!歴代最高クラスの能力値ですよ!!」
「なんだと!!見せてみろ」
そこには基本値と特殊能力、いわゆる固有スキルが映っていた。
攻撃3989
速度5112
HP1052
防御力789
MP...計測不能。恐らく無限大
この時点で、明らかにおかしいやつ1個抜いても明らかにおかしいらしい。他の奴らは平均してざっと500いくか、いかないか、その程度のものらしい。そしてその数値は、異世界憑依?する前よりはるかに上昇したものなのは見て当然だった。
そしてそれらを差し引いても、そのスキルの異常さは一目瞭然としていた。
───────────────────────────
個体名 悪魔族
個人名 ミクセル・デーモン
個体称号 最上級悪魔
基本値 攻撃3989
速度5112
HP1052
防御力789
MP計測不能
スキル
・吸血鬼
・魔法創作
・異能力作成
・完全複写
・全攻撃魔法無効
・全物理攻撃無効
・全加護無効
・獣化
・悪魔大王神の加護
等
「...うわぁぁぁ!もう十分ばけものだ!!」
俺が見てもわかる。俺って強くね!?なんで!?
「あのぉ...これほんと俺なんですか?」
「間違いないですよ」
「これはこの後が気に病みますね...」
「うむ」
「この後?」
「まぁ進めよう。これより殺戮の試練を開始する」
「殺戮の...試練?」
「ああ,そうだ。これより、罪人を召喚する。そなたはそのもの達を殺すのだ。その血を流して王としてこの地に君臨できる」
「わかった。罪人なんだな?」
「ええもちろんですよ...ただし...」
「ただし?」
「いや、なんでもない」
ふぅん?なんだろう。まあいい。王になれば色々と事が上手く進みそうだ。
「それでは。グルミーシア!!」
恐らくそれは召喚魔法だろう。誰しもがそう思うなか、その期待を裏切られた。...それは、超魔獣召喚魔法だった。
To be continued