Page 77
Page 77
「いくぞ」
「うん」
俺達は今運命の日を迎えていた。
今、俺と彼女の2人は彼女の家の玄関の前に立っている。ここから俺達2人の戦いが始まる。
ガチャ
彼女が玄関のドアをゆっくりと開ける。
「た、ただいまぁ〜」
彼女は控えめな音量で久しぶりの家に挨拶をした。このただいまら家族に聞こえないと意味はないぞ。あれ?これもしかして、口に出てなかった?俺もしかして緊張してる?
俺は一旦落ち着くために心臓に手を当てる。バクバクと音が鳴るように激しく動いている。大分緊張しているようだ。まあ、当たり前か。状況が、状況だからな。言い方でなく、悪い方なのだからそりゃ緊張する。いくら、俺が大体緊張しないタイプだからってねぇ〜。これから殴られるかもしれないんだから。
俺がそんなことを思っていると彼女は強張ったように動かない。
「どうしたの?」
「なんで声小さくしてるの?」
「そっちが小さくしてるからそうしないといけないのかと思って」
「別にわざとやってるわけじゃ...」
彼女もやはり、いや、当たり前か。俺以上か。かなり緊張しているようだ。お姉さんには話を通してある。その上、家族が全員あるタイミングまで教えてもらった。今日はその時間に合わせてこの家に来た。
「俺がついてるから。...こんな気休めな言葉しか言えないけど」
「うん。ありがと。行くしかないよね。ここで引き返しても結局行かないといけないんもんね」
彼女は覚悟を決めたようだ。俺は今でも平静を装ってるだけでちょっとビビってる。なるべく、ビビってることがバレないように立ち振る舞わないと。こんなんで大丈夫か?




