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俺達はその日すぐにドラッグストアに駆け込んだ。妊娠検査薬を買ってすぐに確かめる。
ガチャ
「えへへー」
「・・・」
陽性が出ている妊娠検査薬を笑顔で俺に提示してくる彼女を俺は真顔で見つめた。
俺達は次の日大学をサボり、彼女の姉から保険証を受け取り産婦人科に行った。彼女と話し会ってしっかりと確かめようと決めた。
診察はすでに医師から結果?経過?を聞くだけとなっていた。
「結論から言うとちょっとだけくるのが早かったかもしれないね」
「え...」
「大丈夫、ちゃんと妊娠してたよ。おめでとう」
俺と彼女はお互いに顔を見合った。彼女は嬉しそうな表情を俺に見せた。俺からだと確認できないが多分俺も彼女と同じような表情で喜んでいたと思う。一応彼女の様子から俺は変な表情をしていないと思っている。今まであれほど冷めた表情をしていたために完全に俺が嬉しくないと思っていたかもしれないがそんなことはない。俺も本音は嬉しい。彼女と同じ気持ちだ。
「君まだ20歳なんだってね。そっちの子もそうかな?」
「いえ、俺はもう21です」
「そうかそうか2人とも若いねぇ〜。今は学生?」
「はい。2人とも別々ですけど大学に通ってます」
俺が答えた。
「ほうほう大学生かぁ〜。同じ大学じゃないの?」
「はい」
さっきいた筈だが、なんの確認だ?
「2人ともまだ大学には通ってるの?」
「はい、まだ通ってますけど...」
彼女が少し不思議そうな顔で答える。
「・・・」
そこから少しの沈黙が流れる。
「・・・それでどうしちゃったの?」
「「え??」」
「だってまだ大学生にも関わらずできちゃったってことはなにかあるんでしょ」
ずばりと聞いてくるな。
「私は対応はしっかりするつもりだからそこらへんは安心欲しい。だけど、君達みたいな学生さんや若い子達は訳ありだったりするからね」
先生はものすごく真剣な表情で俺たちを見つめてくる。
「えーと」
「あれかい。遊びすぎちゃったのかな?その割には律儀で冷静だねぇ」
「いえ、私達...」
この後、彼女の口を塞いで俺がいい感じに言った。それでも、ちょっと先生に引かれた気がした。そんな俺達が出て行く温かい笑顔を返してくれた。多分、いい先生だと思う。
まあ、皆さんお察しの通り俺達はこの事実を受け止めてこれから戦場に行きます。




