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俺は彼女を見て何か満足したのか、足が店の出入り口の方を向いていた。俺はほとんどの人達と関係を絶っていたために、ここにいる奴らの今をほとんど知らない。それでも、噂ぐらいは少し聞く。確か、彼女はいつだったか忘れたか彼氏に浮気されて分かれて以来男性恐怖症の節があると聞いたことがある。普通に会話する分には問題ないらしいが、恋愛となると全くダメらしい。それによって今まで何人も撃沈したと聞いた。まあ、学年でも1、2番を争うぐらい可愛かったしモテても当然だとは思った。まあ、今の俺には全く関係ない話だがな。
俺はそんなことを思いながら帰ろうとする。俺の目の前にさっき俺が話題に出した俺が前好きだった女の子がかなり酔っ払いながら現れた。
「へへへ、久しぶりだね〜」
「久しぶり。そんなに酔って大丈夫?」
もしかしたら、語り手と俺の口調が違うと思う者もいると思うが当たり前だ。現実でこの語りみたいに話すやつなんていないからな。まあ、仲のいいやつだとこれが出ることもあるがほとんどは俺は物腰柔らかく丁寧に対応してるつもりだ。会話に戻ろう。
「心配してくれるの〜?ありがとうぅ。やっぱり、優しいね」
「どうしたの、わざわざ俺のところに来て」
「ん〜?なんか懐かしいから話しかけてみただけ〜」
こいつかなり酔っ払ってるな。
「誰かにこんなになる前に止めてもらえなかったの?」
「え〜?なんのこと〜?」
ガタッ
「おっとっと。危ない危ない」
「本当に大丈夫?」
「へーきへーき」
アルコールが入っているということもあり顔が少し赤い。その上、平衡感覚もまともじゃないらしい。
はっきり言っておくと、この酔っ払いの美少女?がこの物語のキーパーソンとなる人物だ。