3話:そもそもプログラムって?
どうやらそこに見えている集落へ向かうらしい。
少し距離があるので、気になっていることを聞いてみる。
「そもそもプログラムって何なんですか?」
ミィさんが答えてくれる。
「えっと、簡単にいうと、命令文の塊ね。まぁ魔法に近いわよ」
抽象的すぎてよくわからない。
「実際にみせてもらうことってできますか?」
「いいわよ、例えばそうね、空の色を変えましょうか」
「え、そんなことできるんですか。てか、していいんですか」
「いいわよ、神なんだから」
『
skyBeen skyInfo = super.getField();
// 色
skyInfo.setColor("blue");
// 天気
skyInfo.setWeather("Sunny");
』
「今は空はこんな風に色がプログラムされているの。とりあえずまだ読めなくて大丈夫」
「色と天気を決めている・・・というイメージでしょうか」
「それで大丈夫。フィールドの宣言は次で説明するわ。これをこう変えるの」
『
skyBeen skyInfo = super.getField();
// 色
skyInfo.setColor("red");
// 天気
skyInfo.setWeather("Sunny");
』
「はい、これをコンパイルして、その後反映するわよ、えい」
うお、空が赤くなった。
「赤になりましたね!ところでさっきの[コンパイル]ってなんですか?」
「プログラムが何か?と似てるわね。そもそも世界に干渉するのって世界と会話できなきゃいけないのよ」
「はぁ。でも干渉できたのだからできてるんですよね?」
「いいえ、私も世界と会話はできないわ。だから理解しやすい言語に置き換えるの。それが[コンパイル]という作業。」
「なるほど。その理解しやすい言語って英語なんですか?」
「いえ、この世界ではJavaという言語ね。言語には他にもCobolやCやPythonなどなどたくさんあるわ。魔法にも詠唱魔法や精霊魔法などといった種類があるのとおんなじよ」
「へぇ。やっぱり強さってあるんですか?」
「強さというか流行りの方が大きいわね。このJava言語は成長性がないって言われもするけど、多くのところで使われているし、何よりひとつでも言語覚えるとほかの言語も似たようなもんだから、損はないのよ」
「なるほど・・・」
「話を戻すけど、こういう色やら何やら全ての命令文の塊のことをプログラムというってイメージね。ちなみにさっきみたいにだらだら詠唱するのではなく、部品として・・・。あ、そうこうしてるうちに着いたよ。またその時に説明するわ」
いつの間にか集落の前まで来ていた。
門番はいるが、こちらのことは見えてないようだ。
ミィさんは気にすることなく、するすると中に入っていく・・・・。
王者だったjavaもPythonやjavaScriptに抜かれつつある現状ですが、まぁコボルがなくならないようにきっとなくならない言語ですので。
それにしても1話が短いですね、すみません。




