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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

君へ僕からのレクイエム

作者: 轟 奏矢

気が向いた時にお読みいただければ。

この世界の遥か遠く

ただ静かな地平線で

僕は君を呑み込んだ



光に呑み込まれていく君を

僕はどこか遠いところで見つめていた

その大きな瞳が

まろい頬が

淡く色づいた唇が

すんなりとした白く細い手足が

君を構成する全てが

呑み込まれていくところを



見開かれた君の瞳

すがるように伸ばされた手

君の全てが

君の全てが

僕に問う


「ねぇ、なんで裏切ったの?」


君には永遠に解らない

周りに流される君だから

純粋で優しい君だから

人のために泣ける君だから



僕の歪んだ感情がにも渡したくなくて

でもそれは叶わなくて

君を永遠に繋ぎ止める方法が

僕にはずっと解らなくて



だから僕はこの方法を取る

君と共に光に呑まれる方法を




そっと光に触れる

君が閉じ込められている光の檻を

零れ落ちた光が熱さとなって

僕の肌をちろりと舐めた



何か熱い塊が

僕の中に滑り込んでくる

弾けるような熱い何かが

堪えきれない何かが

どうしようもない衝動が

僕の中を



駆け抜けた




こみ上げてくる熱

じわじわとくる息苦しさ

あまりの苦痛に

かはっと意味のない息が漏れた

目の前が真っ赤に染まる

なのに込み上げてくる満足感に

僕は口の端を釣り上げて嗤った



きっと本能で感じているのだろう

やっと君と一緒にいられること

ずっとずっと永遠に



此処は淡くて柔らかな檻

此処が僕達の天国で地獄



優しい君はきっと僕を拒めない

僕の檻に容れられることを



何でか知ってる?

だって本当は君も望んでいるから



もう、これだけの檻創るの

大変だったんだよ



ねぇ、だから





「ホメテネ、ボクノオヒメサマ」



もし楽しんでいただけたなら、良かったです。

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