もさ餅が小説を書き始めた理由
ただの自分語りです。
もさ餅は読み専でした。
でも、いつか自分も書いてみたいなと思ったりもしていました。自分にしか生めない世界を。
そんなもさ餅に、「小説家になろう」に登録するきっかけのような出来事が起こります。
従兄のがん宣告。
本当に唐突でした。
従兄は、もさ餅が帰省した時にいつもゲーム等で遊んでくれていたお兄ちゃんのような存在……いえ、お兄ちゃんでした。
元々、従兄は体が強いとは言えない体で病院に通ってたりしているのは聞いていましたが、まさか"がん"になってしまうなんて、その時は思ってもいませんでした。
「~~がん」かは、もさ餅も未だに分かっていません。気になりましたが、怖くて、誰にも聞くことができていないのです。
家族でお見舞いにも行きました。もさ餅も平日の学校を休んで行きました。従兄なので忌引きにもなりません。
因みに、その欠席が無かったら学校12年間皆勤賞でした( ・`ω・´)ドヤッ
……ごめんなさい。話を戻しますね。
神社にお参りにも行きました。神頼みというやつです。
部活もあったので、3日ぐらいしかそれはできなかったのですが。
そして、数週間後……でしょうか。もさ餅がスマホをポチポチしてる時、お母さんが泣きながら電話していたのを今でも覚えています。
話の内容は従兄のことであることはすぐに分かりました。
とりあえず、もさ餅は「どうしたの?」と訊ねてみました。
その時、お母さんから返ってきた言葉を今でも覚えています。
「〇〇(←従兄の名前)……もう、駄目だって……」
この時、もさ餅はこの言葉を"従兄のがんはもう治らない"という風に解釈していました。してしまいました。
しかし、その話を完全に理解したのはその数日後です。
もさ餅は奇跡に頼ろうとしました。そこで「明日、学校の帰りに神社寄ってくる」とお母さんに言うと――。
「え?」
お母さんから返ってきたのは疑問符。
従兄は、既に死んでしまっていたのです。
もさ餅はお母さんに、何度も「ごめんね、ごめんね」と泣きながら謝られました。
だからでしょうか。涙が流れなかったのは。
……多分、違うような気がします。
従兄が死んでしまった時、もさ餅はどうしようもなく悲しかったです。
……でも、それだけでした。悲しいだけ。取り乱したりもない。心の中は、かなり落ち着いていたと思います。
そんな自分が嫌でした。「お前は薄情な人間だ」って、もう一人の自分が嗤いながら言ってくるみたいで。
お葬式の時も、もさ餅は泣けませんでした。
目は少しだけ潤んだりしたような気がしますが、たったそれだけです。皆が泣いていたのに。
従兄は、凄い人です。自分の好きなことに一途になれて、それを将来の夢にできる、凄い人です。
従兄は声優を目指していました。有名なアニメにも出てくる声優さんのお弟子さんでした。
友達もいっぱいいました。恋人もいました。
バンドも……やってたのかはよく分かりませんが、マイク等が部屋に置いてあったりして、夜に友達と集まって、防音の自室で何かしていたようです。
何が言いたいのかというと、「皆に好かれていた自慢のお兄ちゃん」ということです。もさ餅も、密かに憧れていたりしました。
それを直接言ったことはありませんけどね。
従兄は目には見えない、けれど確かにそこにある「繋がり」というものを遺したのです。
とても綺麗なものを、遺していきました。
……それに比べて、もさ餅は自分の好きなことを夢に一直線に頑張ることもできない。
アニメが好きとか、家族にも打ち明けられない。
さらに、「どうせ自分には無理だ」とやる前から諦めている臆病者。
それがもさ餅です。
従兄が死んで、もさ餅は考えました。死ぬ時に、自分が生きた証を残したいって。
でも、もさ餅に従兄のような綺麗なものを遺せるとは思えませんでした。
だから、形として残るものを残したい。
自分は確かにそこに生きていた――そう言い切れるようなものを残したい。
だから、もさ餅は今やりたいこと、できることをやることにしました。いつかやろうと思って先延ばしにしていたものを。
そして、小説を書き始めました。
イラストの練習も始めました。
Twitterでのもさ餅を知ってる人は知ってるかもしれませんが、たまにキャスで歌ったりしてるのも、もさ餅のやりたいことです。
……自己顕示欲の塊みたいですね。
けれど、これはあくまで趣味として。
これらの好きなことをして食べていくのは、多分無理です。諦めてます。難しいって分かってますから。
結局、臆病者なのは変わってません。家族に迷惑をかけたくないですし。
それに、従兄が死んでようやくこんな考えになったもさ餅です。
自分で言ってしまいますが、最低な屑野郎です。
こんなことをエッセイとして書いたりしてる時点で頭おかしいです。
どうぞ、好きなように罵ってください。「このエッセイを読んで嫌いになった」でもいいです。
狂ってる自覚はしてますし、どうせ泣けません。
これでも、中学校までは泣き虫だったんですけどね。泣けなくなったのはどうしてなのか、自分でも分からないんです。
喜怒哀楽はちゃんとあります。悲しい気持ちになったり、イライラしたりも当たり前にします。
でも、「悲しい」という感情で涙が出ないんです。「感動」という感情で涙が出ないんです。
あくびとか、眠くなったりした時は普通に出るのに。
……本当は、自然と涙が溢れるような、そんな物語を探しているのかもしれません。
でも、それが無いから、自分が泣ける話を書きたいのかもしれません。
話、脱線しましたね。
もさ餅は今、専門学校に通っています。
小説もイラスト歌も全く関係は無いですが、それももさ餅のやりたいことです。
将来、仕事になるようなものです。自立ができて、誰にも迷惑をかけない生活ができればいいなって思ってます。
最後に、このエッセイで伝えたいこと。
今、生きている人にもさ餅は言います。
生きている間にやりたいこと……それが今できることなら、今してください。
「やっておけば良かった」なんて残さないでください。
これはもさ餅が自分の心に区切りを付けるために書いたエッセイ……とは言い切れないかもしれません。
書き終わった今、自分でもちょっとよく分からないです。なんだろう、これ……なんて思ってます(笑)
でも、これからも頑張っていこうって、思えたような気がします。
もし、今まで仲良くしてくださっていた方の中で、もさ餅から離れたい人は離れてくださって構いません。
無理してもさ餅に付き合わないでいいです。それを考えると辛いです。
それでも、これからももさ餅と仲良くしてくれるという方は、今まで通り仲良くしてくれると嬉しいなって思います。
もさ餅のこんな暗い話なんて忘れて、くだらない話をしましょう。好きなカップルシチュの話とか、大歓迎ですよ?(笑)
変な遠慮や配慮はしなくていいです。
……Twitterでのもさ餅は、嘘じゃないです。本当のもさ餅です。
たまに、もさ餅のことを「良い人」って言ってくれる方もいますね。嬉しかったですよ。
でも、このエッセイを読んだことで、もさ餅は「良い人ではない」ことが分かったと思います。
長くなりましたが、ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。
〜四周忌の追記〜
久々に自分でも読み返して、変わったなぁと思う。
形に残るものを残したいという理由は変わってないけど、今は自分の読みたいものを書く!っていうポジティブ?な理由もあったりするから。
で、あわよくば書籍化……!なんて考えたりするぐらいには前を向けるようになってる。うん、本当に変わった。
もしも叶ったら、お墓の前で自慢したいね。お供えは怒られそうだから自重するけど。褒めてくれるかなーなんて夢見つつ、先に小説書いてること自体に大して驚かれそうだなって思う(笑)