悪の秘密組織!
視界がぼやけている、どうやら眠ってしまっていたようだ。
高畑はまだ眠たい目をこすりながらゆっくりと体を起こすと茶色く汚れたソファーがキィと音を立てた。どうやらソファーで寝ていたようだ。
黒い壁に覆われた部屋。天井にぶら下がる電球は薄暗く部屋を照らす。目の前には事務で使うような灰色のデスクが4つ紫陽花の花びらのように正方形に並んでいる。ソファーの後ろには大きなモニターがついている。左にはドアがあり、右には大きなクローゼットがどんと置いてある。
ここは…どこ…?
どこー(゜Д゜≡゜Д゜)?
動揺している高畑は、キョロキョロとしばらく辺りを見回していると、ドアノブがガチャガチャと動いた。体は硬直しているのに、心臓はバクバクと音を立てる。
キィーーー
開いたドアの隙間から、身長180cm程度、体格がよく目付きの悪い金髪で短髪の男とぼん・きゅっ・ぼんですらっとしたボディとウェーブで美しいブロンドヘアーを合わせ持つ女が現れた。
「ようやく目を冷ましたんか。」
「よくお眠りになられまして。」
「ここはどこだ?これは夢か?」
こんなことが現実にあるはずないと必死に自分の頬をたたく高畑。その様子を見て、二人は顔を見合わせて笑った。
「夢じゃないわ、お兄さん。お兄さんは選ばれたのよ。喜びなさい。」
どうしてこの状況を喜べようか、いまだに状況が理解てきず、放心状態の高畑。
「俺とPiが一生懸命お前をここまではこんできたんよ。感謝しやがれ。」
はこんできた…?もしかして誘拐?いや、しかし僕を誘拐したところでこの人たち何のメリットがあるのだろう?高畑は思考を張り巡らせるが答えにはたどり着けない。
「なぜ俺を…誘拐?」
「誘拐?人聞きの悪い。これは招待じゃ。どうしてってお前こないだ新聞に載っとったじゃろ。お前の知能をこの組織のために使ってみんか?」
…?
「のぅ、山根!」