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第4話 女神は放課後に笑う 前編

何も変わらない日々に嫌気はささなかった。


何も変わらないのが普通だと思っていたし、おれ自身も刀の携帯許可以外はいたって普通の高校生だったからだ。


※ ※ ※


男は、俺が刀の携帯許可を持つ人間だと知ると少し狼狽したが、向こうも今更後には引けないようだ。


こちらに包丁という、絵に描いたような現代の殺人犯の凶器を向けている。

包丁と言っても、これが刺身包丁というのだろうか、刃渡りは通常の包丁の比ではない。


「雪村君…。私を守ってみてね…」

亜門だ。この状況が分かっていないのか、刀を持っているこちら側が有利だと思っているのか落ち着いたものだ。


ぜぇぜぇと、犯人の呼吸が荒くなっている。


そろそろ来るか?と思った刹那。犯人が、包丁を前に突進してきた。


避ければ亜門が危ない。刀で包丁を弾くと、犯人の腹に一発蹴りをお見舞いした。

犯人は、派手に机を吹き飛ばしながら横転したが、すぐに体制を立て直したようだ。


密着した状態だと、包丁の方が有利だ。常に距離をとりつつやらなければならない。


「ねぇ、雪村君…。」

この、忙しいときに亜門が話しかけてきた。


「何だよ…。今じゃないとダメか…?」


「さっきから、気になったんだけど…。どうして刀、抜かないの?」


こんな時に見方〔?〕の方から確信を付かれるとはな。


「だから、言っただろ?この刀は威厳なだけで、実用性はないの。俺の許可されてるのは帯刀までで、抜刀は許可されてないんだよ!」


刀の携帯許可にはランクがあり、俺は最下級の帯刀許可までしか許可が下りていないのだ。

もし、ここで抜刀しようものならば、一瞬にして法を犯し、この殺人犯と仲良くお縄につくだろう。


俺は高らかに宣言したその時、嫌な気がした。


「この野郎ビビらしやがって。」

犯人は口元に不適な笑みを浮かべている。


無理もない、向こうは殺傷能力抜群!超強力刺身包丁!

一方こちらは、鞘に入った刀。早い話鈍器!殺傷能力金属バット以下!


もう少し考えればよかったな…。

さっき、机ごと吹き飛ばした事により、亜門の逃げ道が絶たれてしまっている。


逃がすことが出来ないのなら、コノ男ヲ倒サナケレバ。


背中に流れる汗の一筋、外を飛ぶ蜻蛉とんぼの羽音、犯人の息遣いまでもが鮮明に聞こえる。

犯人の息遣いが変わった。


来る。


倒すためには、こちらから攻める必要がある。

今度は犯人が初動を起こす一拍前に、地面を蹴った。

はい、こんにちは。天地 袋です。

すごい綺麗なビンを拾いました。小さいワインの空ビンです。

拾ったと言っても、道じゃなくて、家の中でです。

だから、別に汚くないんですよ。

最後になりましたが、読んでいただいた方ありがとうございました。

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