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丘陵のさき 世界の先  作者: 玲於奈
9/57

メインダイニング

なし

メインダイニング。一列に向かい合った長い食卓をイメージしたが

さすがに500人だとそうはいかないのか普通の学食だった。

まあ、古きよきものを伝統とする文化、形式にとらわれずその方がよかったか

4、5人の小学生に囲まれジョージ、ジョージと言われている大男。

振り返った姿は、なんと昨日のくま五郎氏。

食堂に隣接する、売店のおっちゃんだった。

私を見つけ、見つかったことに、はにかみながらも両手を広げて、ハグをしようとする

さてさて、ハグはしなかったが両手を広げて、こちらも挨拶、おおらかな挨拶となった

くま五郎氏、並んでおばちゃんに給仕してもらうんだ、教えてくれた。

そう話す間も小学生がちょっかいを出しているよきおじさん。

なのか・・・

帰りにまたよってって、そう言われ別れた。

外国の食事、初めての異国。その食事は。

ゆでたじゃがいも、にんじん、さやえんどうのようなもの

目玉焼き、スクランブルエッグ、ベーコン、パン

シンプルな食事。

よそうおばちゃんたちが、新顔ねえという目で

なにやら言うが、青森弁の感じでよくわからず、愛想笑い

一人で食べるのもと思ったが、食べる相手もいないので

奥の壁側で食べることにした。

もそもそと食べていたら、こちらに誰かがやってくる氣配を察知。

我ながら、壁をみながら食べているのに、深谷で鍛えられたか

苦笑しながらも振り返れば

怪しい面体。手を軽くあげて、こちらに近づく。中国系マフィア?!空手家!!

柔道をしているようなごつい体、175cmはあるか、ハンチング帽

ひげ面そして黒まではいかないが遮光用のサングラス。

「よう、日本人だってな」きっちりとした日本語で話す。

海外はこじゃれた日本人が多いと聞いていたが風体が怪しく日本人に見えないのがこわい。

新手の留学生ねらい詐欺か。ペテンか。

そんなおびえた氣配を私が出してしまったのが悟られ

「おうおうおう、怪しいもんじゃない。おたく、W大だろ」

「おれもなんだよ。しばらく、仲良くしてな」

その時点でもはやあぶない方面の方。

そこへ、タイミングよく、くま五郎氏。

おお出会えたんですねえ。という形相でよかったよかった。

大学のオリエンテーション10時、売店にカモン。

と行ってまた小学生の輪に戻る。どんだけ小学生マニア。

しかしながら、くま五郎氏のタイミング。絶妙。見定めたなとも思いつつ。

この後、どうしたもんかなとしばらく、朝食を見つめた。



なし

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