てんけん
四つ。それが今日集める数だった。
地面は柔らかく、か細い指でも容易に掘り起こすことができる。出てきたのは白いニンニクのようなもの。だが、食べるものではない。
少女はそれを引き抜くと、土を払って袋に入れた。袋の中には既に同じものが二つ入っていた。
「あといくつ?」
少女は静かに問い掛けた。
「ひとつ」
もう一人の少女が静かに答え、手に持っていたそれを袋へ入れる。
「そろったよ」
「それじゃあ行こう」
二人の少女は一つの袋を一緒に持ち、いつもの場所へと向かった。
その壁には、一つだけドアがあり、鍵は掛かっていない。ドアの先には、何もなかった。
少女たちは空虚な部屋に入る。それから部屋の中央へ向かうと、袋から集めたものを取り出し、慣れた手付きで並べていった。
すると、部屋の中に影が一つ増えた。
影が部屋の中央へ移動すると、並べられたものが一つ消える。くちゃくちゃという音が鳴り、それが止むと、また一つ消える。
並べられたものの数だけ同じことが起こり、全てなくなると影も姿を消した。
黙って見ていた少女たちは袋を持ち、再び外へと向かう。
「つぎはいくつ?」
「みっつ」
そうして少女たちは土を掘る。
ニンニクもどき。硬くて細い骨のようなもの。赤い球根。
出てくるものはいつも同じ。だけどいつも違った。
掘り出し、袋に入れ、部屋に並べる。
掘り出し、袋に入れ、部屋に並べる。
掘り出し、袋に入れ、部屋に並べる――
繰り返すうち、身体は重くなっていった。
それでも少女たちは繰り返す。
そして――何もない部屋の中央で、二人は倒れた。
起き上がろうとしても、起き上がれない。
すると、いつも通りに影が増え――少女が一人、消えた。
「――あ」
いつも通りに音が鳴り、いつも通りに音が止む。
いつも通りに音が鳴り、いつも通りに音が止む。
そのうち影も姿を消した。
こうして、部屋には何もなくなった。




