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雛霧の書  作者: 雛霧
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49/49

イノリ

 

ねぇ、ねぇ

君はどこにいるの


いくら呼んでも

返事はこない


否


返事はあるけれど

それがどれだか分からない


だって僕は

君の声を知らないから


ねぇ、ねぇ

君はそこにいるの


いくら叫んでも

声は届かない


否


届いていても

それがどれだか分からない


だって君も

僕の声を知らないから


ねぇ、ねぇ

ねぇ...



どんなに分からなくても

どんなに伝わらなくても


僕は君を、呼び続ける

声がかれても、叫び続ける


そうすれば、必ず

聞こえると信じてるから


僕の、言葉が

聴こえると、信じてるから



僕はここで、待っているよ

君の言葉を、聴ける日を

 


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