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雛霧の書  作者: 雛霧
39/49

キンク

大事な扉を開くための

大事な鍵を一度捨てた


大切なのは知っていたけど

扉はそのまま開けられたから

特にためらうこともしないで

世界のどこかに無造作に


けれど今日に限って扉は開かず

僕は一人で寒空の下


けれども僕は楽観的に

明日になればまた開くだろうと

その程度にしか思わなかった


だけど


次の日になっても扉は開かず

その次の日もまた同じ

扉は鍵がかかったまま


体は冷えきり声も出ない

開けてくれる人もいない


失う時まで分からない

それが本当に大切なもの


ようやく分かったその時はもう

間に合わない


間に合わない



必ずいつか鍵を見つけて

扉を開かなければならない


無謀なこととは知っているけど

それが僕の償いだから



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