32/49
コウケイ
私は夢を見ていた
その夢の中で私のまわりは
強い光でいっぱいで
その光が目をさして
私の目は開けられなかった
明るい光は希望の意味を持つはずなのに
私はその光に恐怖を覚えた
怖くてそこから逃げたくて
怖くてそこから動けなくて
気づいた時には
誰か助けてと叫んでいた
けれどその声に返すのは誰もいない
そこにいるのは私一人
そこにいるのはもはや一人
光はどんどん強くなって
とうとう熱を持ち始めた
夢は悪夢
悪夢は全く覚めなくて
とうとう熱が
私の体を焼き始めた
助けてと叫んでも
誰も助けてはくれやしない
誰かと呼んでも
誰も応えてくれやしない
どうしてと尋ねても
誰も答えをくれやしない
悪夢は今も覚めていない
私は今も叫び続ける
助けて 誰か どうして と