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雛霧の書  作者: 雛霧
15/49

シュシャ

僕の周りには誰もいない

僕はそう思っていた


だから何のためらいもなく

僕の世界を遮断した


外の世界と遮断した

その壁の中で僕は過ごす



しばらくすると

外から声が聞こえてきた


その声は

僕の知っている人たちの声


僕を知っている人たちの声


声は涙で震えていた

淋しさと 悔しさとが

混ざった声が響いていた



僕の周りには誰もいない

僕はそう思っていたから

いとも簡単に あっけなく

僕の世界を遮断した



でもそれは

違っていたのだと今は分かる


独りだと思っていた僕の周りには

たくさんの人がいてくれた


僕が見ていないだけだった



僕が簡単に切り捨てたものは

とても大事なものだった


今更それに気づいても

とっくの昔に手遅れで



失った世界は戻らない

僕の世界はもう つながらない



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