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49、宝島
昼下がり、カップ麺を食べている手が止まった。
何が起きたのか一瞬、いや数秒経っても理解できなかった。
宝島はテレビの画面を見てただ口を開けていた。
「ガビ……あれは、ガビなのか?」
研究室にいる氷山に尋ねても、肩をすくめるばかりで全く参考にならなかった。
あの時、確かに死んだ。
能力が掛け持ち出来るとしても、あんな銃撃を受けて死なないなど無理だ。生物である限り限界はある筈だ。
画面には一瞬で黒く焦げた子供、即死した男。
どれもテレビで映していいのかという現象だった。
その時、彼の後ろにパーカー姿の子供が見えた気がした。




