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HE・IS・EI[平成の殺し屋]  作者: リンゴ
第3章 生命体の慟哭
43/73

42、⓵

突然、サイレンが鳴った。

銀色の鉄には赤い光が鈍く反射していた。



突然、何かの鉄がガシャッと潰れる音がした。

何かの管が曲がって折れるような、そんな音だ。



今まで、微かに後ろに差していた光が消えていた。

後ろを見ると、いや、見るまでも無い。

風を通すコウが真っ先にそれを知っただろう。


「衝撃が起きて、後ろの通路が塞がれた。」

コウは続けた。

「もしかしたら、俺らが入ったから警報が鳴ったのかもしれない」



違う。今の音は事故だ。

だから、怪しい動きをしたとすれば、俺たち以外の誰かだろう。

そう言おうとしたが、やめておいた。

彼らの判断に任せるべきだ。外の人間とは言っても、脱出路に詳しいわけでは無い。

風通しが悪くなったのか、次第に蒸し暑くなった。


「今だ!」

コウが言った。

排気口の蓋を外し、そこから外に出た。

部屋には、実験器具が散乱している。



「一目散に逃げていったみたいだ。逃げるなら今しかない!」

俺は、やっとリーダーらしく声を出した。


部屋のドアを開け、長い通路をとると、大広間にっながっていた。

そこにも人の影は無かった。


赤い光が点滅し、警告音が鳴り響いている。

しばらく歩いていると、地下へ繋がる階段が続いているのが見える。

俺たちは、そこに入っていく。



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