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HE・IS・EI[平成の殺し屋]  作者: リンゴ
第3章 生命体の慟哭
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40、確保

「ガビ・ゾディアック、確保!」

ぞろぞろと10数人の警備隊がコンテナの中に入り込む。ガビへ銃口が向かい、指揮官の指示を合図に、一斉に弾丸が撃ち込まれる。


ガビの胸は抉れ、身体には十……いや、100発を超える弾丸が撃ち込まれる。彼が倒れた床には血がベッタリと付いていた。


「能力者とはいえ、人間だよな。」

銃が並び緊迫する中、川島は1人首を掻いた。



横には黒いコートの男が倒れている。

川島から至近距離で撃たれたからか、即死だった。



それからは早かった。

ガビ・ゾディアックの遺体は直ぐに運ばれた


作戦本部に戻る車内、誰も口を開かなかった


ーーー




「がっははははは!!!」

ドン、という音がして、見せつけるようにして豪快に笑った。居酒屋のカウンターで川島は興奮が収まっていなかった。



「あの国家レベルのガビ・ゾディアックを俺が倒したんだ。宝島、ドーンと日本酒行こうぜ?今日は祝いだな」

役目を終え、晴れ晴れとしている川島とは対照に、宝島は釈然としないようにカウンターの木目を見ていた。


「まだ…即死について解明できてない」

それに、と彼は続ける。

「ガビ・ゾディアックが撃たれた後、彼が俺を見て笑った気がしたんだ。」



「…まだ言ってんのか?もう終わりだよ終わり!!」

まだ汚れていない左手で宝島の肩を摩る。


しかし、宝島の気分は晴れないままだった。


ーーー

暗闇だが、音がよく反響していた。

その息遣いからエイは生きていて、ラッキーはもう生きていない事が分かった。


険悪な空気の中、それだけは分かった。


「き、記憶が戻ったんだろ?じゃあ、それが新しいヒントになると思う。とにかく今は脱出しないといけない」





「そうだな。ホントの敵はガビだ。」

劣勢になったからか、勢いを無くしコウは完全に納得してはいなかったが、渋々同意した。



「どうする?」

ニコリが言った。



それが俺に対しての言葉だと気付くのに数秒かかった。



「俺達は内部の人間だ。お前、エイの考えも取り入れるべきだろ?」

と、コウが言う。



しばらく思案してから言った。

「ニコリ?記憶は鮮明なのか?」


「え、うん。」

ニコリは唐突な質問に驚いているという顔をしているのだろうか。



「ガビはどこから逃げた?どこにワープした?」

「ちょっと待って」


ニコリが円を描き、ワープした。上部からダメージを受けていないのか、蛍光灯は鮮明に付いていた。

ニコリと初めてあった時の通路、ラッキーと初めて逃げた時の通路、コウと出会った通路、それと同じだった。通路は迷路のように曲がりくねっていた。


「コウ、ここはどこなんだ?そして、ニコリ。どこで脱出したんだ?」


そう聞くと、まるで土地勘を知っている地元の住民のように、直ぐに答えた。

「多分、地下2階だ。」


ニコリは、ここかな。と、言いながら何の変哲もない壁を触った。

「エイ、手伝って」

ニコリに言われ、その壁を触るも何の取っ掛りもなさそうだった。


そう思っていると、バコンと音がし、壁が向う側の闇に消えた。四角い通路だった。狭い通路だったが、這っていけば十分な大きさだった。「こう言う時は、もっと簡単に考えるんだ。」コウが俺とニコリに言った。でも、それはどこか自分自身に言い聞かせているようにも思えた。


「まずはコウから行こう。スカイの能力で通路がわかるだろう」

「ニコリは、最後だ。もし誰かが来ても、円を描けばいいだろう」

そしてコウ、エイ、ニコリの順番でその狭い通路を入ることになった。




ーーー

地下の制御室では、上部の研究所の影響を受けていなかった。制御室から全ての通路のカメラが見える。


「No.20、No.16。逃げられると思うなよ?」

画面越しに何かを含むような笑みを浮かべる。

彼の後ろには、研究員が数名並んでいた。





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