表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
HE・IS・EI[平成の殺し屋]  作者: リンゴ
第3章 生命体の慟哭
39/73

38、敵

円の中からスカイのいる場所へ向かう。

暗かったが、1人が息をしているのがわかった。


「お兄ちゃん!大丈夫だった!?」

ニコリの声が響くだけだった。


でも、スカイが畳み掛けるように沈黙を吐いているように感じた。


「近寄るな」

兄妹とは思えない口ぶりだった。

仲間割れした時の嫌悪ではなく、親の仇を打つような憎悪だ。



「お兄ちゃん?」

ただ、それだけが響いた。

そんな中だったが、兎に角スカイだけでも生きているようで良かったと安堵する。



「お前は兄弟じゃないんだ!全部嘘だ!!!!!」

何を言っているのか分からなかった。

しかし、ニコリもハッとしている様だった。



「私達は、他人だったんだ…やっぱり」

ニコリは予感が当たったというような様子だった。



「な、何が起きたんだ!?」

俺はまた立つしか無かった。ここに俺の居場所は無いと思った。俺は部外者だった。


考えたくない、今まで脳裏に浅く埋めていた負の感情が脳内を暴れ回った。



「敵なんだ」

スカイはただ、大地に吠える様に言った。



スカイニコリが敵だったなんてよく分からなかった。

仲間だったじゃないか?

初めは多少意見が割れたが、結局は家族だったじゃないか?


少なくとも家族出なくとも家族のような存在だろう?



あと、考えられるのは、洗脳が解けたと言った所だ。もしそうなら、彼は過去の記憶を思い出したのかもしれない。



「ガビ・ゾディアックを逃したのはお前だ!」

スカイがニコリに言い放った言葉は理解できなかった。そいつは誰だ?ガビは確か女性の名前、ゾディアックは…一応名前か。


どっちも名前?日本語で言えば 苗字が花子で名前が太郎という感じだ。



ーーー

スカイとニコリは仲良しだった。

2人は親友。

しかし、ニコリはガビ・ゾディアックにワープを利用され、逃げられてしまった事で、仲は悪化した。

それも可笑しくなかった。彼の友人がガビの脱出により5人も死亡したのだから。


特に、スカイが能力を使ってニコリを殺そうとしていた。ニコリは粗スカイに殺されかけ、救急隊が助けるまで生死をさまよっていた。


このままではスカイはニコリどころか、他を巻き込んで人を殺しかねない。


仕方なく洗脳をし、兄弟だという風に強制的に仲を良くしたのだ。


彼の能力は強力だった。その能力は不明。しかし、人を簡単に殺せる程には能力があった。


「ニコリ、お前すげーじゃん!」

そう言い、ニコリの頭を撫でる。



良い気になったニコリは、彼の言う通り円を描き、ワープをさせてしまった。

ーーー

「嘘、じゃあ…両親のタロットは?」

ニコリも半ば信じがたかった。

そういえば、それを言い出したのはスカイだけだった。ニコリ自身にはそんな記憶は無い。絶対に兄弟だと思っていた


「ああ、全て嘘だったんだ。命はもう戻らない。」


険悪な空気だったが、殺し合うことは無かった。そんな元気は無かったし、絶望が重く、気力も無かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ