12、No.2[能力調査中]
「痛いっ!」
研究所の一室で、13の少女が椅子に拘束され、脳に電極を付けられていた。彼女らは、2人、椅子に拘束され電流を流される。
研究員がボタンを押すと、彼女は痛がった。
「ふむ。彼らいや、彼女らはやはり適性があるようだ。脳に電流を流し、脳を傷つける。そしてその傷付いた脳に空洞ができ、我々はそこに超能力の脳器官を移植し、適合させる。今はまだ、移植をして丁度3年か。時の流れとは速いものだな」
博士は続ける。
「まあ、移植で追加した脳の分野は順調なんだが、彼女らの能力は未だ発現していない。No.シリーズに入れ、能力が発現していないせいで[能力調査中]とだけ登録している。これはまだ前代未聞である。それはそうと、眠気が襲って来たみたいだ。」
博士は仮眠をとると言い、監視室がら出る所だった。
ガシャンと音がし、マジックミラーのガラスが割れる。非常に頑丈な強化ガラスの二重構造だと言うのに、一瞬にしてガラスは粉々に飛び散った。
「な、何が起きた」
多くが思わず伏せている中、1人の研究員は立ち尽くし、彼女らに恐怖を抱いた。
2人は、椅子の拘束から解放され、脳の電極が外れ、立って居た。
鏡に映ったかと思う程、ソックリそのままの姿の2人が一室でたっている景色は、余計に恐怖感を演出しているようだった。
「ミンミン」
「グーグウ」
2人は同時に研究員に向かって走る。
「なんだ、なんだ君たち!!??君たちは能力が発現していない筈じゃ!!??」
双子は2人でピッタリ同時に研究員に襲いかかる。
それは何の変哲もない少女のグーパンチだった。
強い風が吹き、砕けたガラスがザラザラと飛ばされる。
次の瞬間彼女の目の前にあったのは、物凄い威力で圧死された研究員の姿だった。
ーーー
エイたちは、そこが何処なのか理解できないでいた。
「ここは存在しない場所。亜空間だよ?」
No.20の少女はそう言った。
No.7.77は「そんなわけない」と言って否定した。
「亜空間って何だ」
俺が聞くと、得意げにNo.20は言う。
「亜空間は、能力者が共通して使える、本来存在しない空間。因みに、「どこでもドア」見たいなワープ能力を持つ人が居るんだけどね、彼らは再生成させるのではなく、この亜空間で時空を圧縮させて実質トンネルを潜るように移動させるの。本来の原作通りに再現するなら、あれは分子レベルで分解して、遠方で再生成しなくちゃ行けないからとても効率が悪いんだ。」
「その亜空間がココだと言う事だな」
「その通り、最初は誰も信じないけどエイさんは違う見たいね」
「そういえば、名前を聞いてなかったな?名前は?」
「私の名前は、ニコリ。」
「能力は?」
「能力は[沈める]だよ。円を認識し、その中に入った人を亜空間に引きずり込むの。No.シリーズでは珍しくない、亜空間にワープさせる能力よ。」
「珍しくない?……」
「あーもう良いのいいの!!もうお昼じゃん、お腹減っちゃった。ちょっと待ってて」
彼女は亜空間の床に指で円を描いた。
床に黒い線が引かれる。
彼女はヒョイと円の中に入った。
入ったと言うよりも、亜空間から出たと言った方が正確かもしれない。
空いた円の向こう側から、おいニコリ!と声が聞こえる。
しばらくすると、彼女は汗だくで亜空間に戻ってきた。手には弁当を抱えていた。
No.7.77「ラッキー」はメシじゃん!!とすぐに飛び付いた。
「あなた達もいたから、3人分弁当を盗むのは手こずったわ」
「「盗んだの!?」」
俺とNo.7.77の声がシンクロする。
「ええ。私が余計な事してるから、問題児って思われてる」
いや、思われてるも何も……問題児だろ。
俺とNo.7.77、No.20の3人が弁当を食べ終わると彼女は言った。
俺とNo.7.77が疲れ果てている中、彼女は言う。
「よし、脱出しよう!!!!!」




