1、平成
平成10年。
A県A市では、騒ぎが起こっていた。
アーケードに男が横たわって死んでいた。
頭部から血が流れていて、血なまぐさい。
店の裏で声を響かせる者がいた。
「おい、お前だろ。アイツを殺したの」
彼の視線の先には頭が真っ白の人物がいた。
カツカツと聞いた事のない響きの音で歩いている。
スマートフォンの電話がスピーカー設定になってるせいで、声が丸聞こえだった。
「えーもう殺したのー?」
「ダメだったか」
「いや別にいいけど」
白いソイツは立ち止まる。
「なんだ?君は、さっきから、着けてくるけど」
「俺は見たぞ。お前があの人を殺した所を」
「そうやって平然と、颯爽と、顔色一つ変えず立ち去るなんて、人間のする事とは思えない」
「煩いなぁ」
白い男は、右ポケットからペットボトル第の銃を構えた。
引き金を引くと、銃声1つ出ず、男の頭部が破裂した。
「ぁとさあ俺、人間じゃねーんだわ」
ため息を吐く。
その頭部は落書き帳くらい純粋な真っ白で居て、目は深い壺の奥くらい、真っ黒でいた。
目は大きいが、つり目で、平面な鼻がついていて、まるで宇宙人だった。
彼は、つい今撃った男を背にし去って行った。