1話―6
今回は2話との繋ぎの部分なので結構短いです。
なんとか1話を終わらせることが出来た・・・と思います。
これからも頑張ります!
「私を呼べるとは、お前かなり殺したな?」
「そうですね~わたしたち2人を同時に呼び出すなんて普通の人にはできないですよ~」
蘇芳は驚き、振り向いた。するとそこには2人の女性が立っていた。
1人は腰まである黒いストレートの髪を持ち、赤い瞳で、蘇芳よりも背が高く、
スタイルも良かったが、なぜか黒いチャイナドレスを着ていた。
もう1人は、肩くらいまでのウェーブのかかった金髪で、瞳の色は緑、
彼女も蘇芳よりも背が高く、とてもスタイルが良かった。
しかし彼女の格好は神話に出てくるような女性の姿、いわゆるローブのようなものを
身に着けているだけだった。
「あんた達は誰なんだ。俺の部屋には鍵がかかっていたはずだが・・・どうやって入った」
「失礼なヤツだなお前は。自分で呼び出しておいて文句を言うのか」
「アーちゃん~いきなりなんだから驚くのは仕方ないですよ~
だから先に自己紹介しましょ~?じゃ~わたしから~はじめまして~
わたしはガブリエルと申します~マスターがわたしを選んでくれたこと、
とても嬉しいですよ~」
「私はアスモデウスだ。お前が契約相手に私と彼女を選んだからここに来た。
それから入り口から入ったのではなく、そこに落ちている簡易召喚陣布を
通ってきた。とりあえず選んでもらったことには礼をいう。ありがとう」
2人の自己紹介を聞いていた蘇芳は呆然としていた。混乱した意識の中で
『こんなことはありえない。これが本当だったら・・・さっき書
いた殺したい相手っていうのは本当に死んでしまうのか?』
と考えていた。
「マスター?どうかしたんですか~?」
「おい、いまから魔法についての説明をするからちゃんと聞いていろよ。
しっかり覚えておかないとすぐに殺されるぞ」
そんな二人の言葉を聞きつつ
「悪い・・・頭が痛いんだ。話は明日にしてくれ」
と言って早々にベッドに入った。
「それは大変ですね~それじゃ~お話は明日にしよっか~」
「まあ、今日はゆっくり寝るといい。明日からは過酷な生存戦争がはじまるからな」
そんな言葉を聞きながら、蘇芳の意識は闇に飲まれていった・・・
翌日眼が覚めるといつも起きている時間を超え、学校に遅刻しそうな時間だった。
彼は自分の部屋にいる2人に気づかないまま
『昨日のことは夢だった』
と思い込んで学校へ急いでいた。そのとき
「起きたら話を聞くんじゃなかったのか?」
「あ~マスターおはようございます~」
という声が聞こえた。周りを見回したが姿が見えなかったので、
幻聴かと思い無視していると。
「話しかけているのに無視する気か。いい度胸だなお前」
「まぁまぁアーちゃん~抑えて抑えて~マスター今からお話聞いてもらえますか~?」
姿の見えない2人の声に
「帰ってから聞く!今は邪魔をしないでくれ!」
というと全力で学校へ向かって走り始めた。
と、いうことで1話終了です。次回からは2話になります。
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