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2話-4

更新が物凄く遅くなってしまいました・・・orz

完結はさせるつもりですので長い眼で見ていただけると嬉しいです。

アスモデウスとやり取りをしていると、不意にガブリエルに



「あの~マスター、わたしとアーちゃんの真名をもらっていただけますか~?」



と、声をかけられた。

蘇芳は今回教えられるまでアスモデウス・ガブリエルというのが名前だと思っていたので、

一体真名っていうのはどういうものなんだろう?などと考えながらこう答えた。



「真名って・・・一体どういうものなんだ?ガブリエルとかアスモデウスっていうのは

 名前じゃないのか?」


「あ~それは自分の名前じゃないんですよ~なんていうか~え~っとですね~

 人間界でも~王様とか○○何世とかってあるじゃないですか~?あれと一緒ですよ~

 わたしは~6代目のガブリエルなんです~」


「私は8代目だよ。父様がアスモデウスでいた時間が短かったからね。

 とりあえず世襲制っていうか自分が選んだ相手に名前を引き継がせる感じかな」


「それでですね~わたしの真名は~『リルフィアーナ』といいます~

 これからもよろしくお願いしますね~マスター」


「私はちょっと名前を教えるの恥ずかしいんだよね・・・」



そういいながらガブリエルが名乗った後に、アスモデウスが言い辛そうに切り出した。



「どうしたんだ?なんか恥ずかしいような名前なのか?」


「あのね?私が生まれた時に父様はギリシアの方に仕事で行ってたんだ。

 仕事っていうのは、人間に召喚されて少し手を貸してあげたり、

 知識をあげたりすることなんだけど・・・そのときにね?『いいことを聞いた!』

 って帰ってきたらしいんだけど・・・ギリシアの方の神話で狩りと美と月の女神様が

 いるらしいのね?それで私にその名前をつけたらしいんだけど・・・

 魔族の娘に女神の名前をつけるなんておかしいよね・・・それでちょっと恥ずかしくて・・・

 それでね?私の名前は『アルテミス』っていうんだけど・・・あの・・・

 笑いたかったら笑ってもいいからね?」


そういって恥ずかしそうにちょっとうつむきながら上目遣いに見上げてくる彼女を見ていると、

すごく「かわいい!」と言う気持ちが湧き上がってくる蘇芳だったが、



「そんなことないよ?お前ってすごく美人だし、いい名前付けてもらってるじゃん!

 お父さんに感謝だよな」



そんな風にしか返せない自分にちょっとがっかりとしながら彼女の顔を見るのだった。


「そういうことで~わたしの事は『リル』って呼んでくださいね~

 それから~マスター以外の人には真名は知られたらいけないので~

 他の人には言わないようにお願いします~」


「えっと・・・真名を知られちゃった相手には逆らえなくなっちゃうんだよ・・・

 だからね、私たち天使や魔族は真名を本契約をする相手にしか教えないようにする

 きまり・・・みたいなものがあるんだよ。だから愛称っていうか人間で言う

 ニックネームみたいなもので呼び合うようにしてるんだ・・・それでね?・・・

 私の愛称は・・・あの・・・『アリス』・・・・なんだよね・・・」



そういいながらアスモデウス・・・いや、アリスは苦笑した。それを聞いた蘇芳は2人に



「そんなに大切な真名っていう物を俺なんかに教えちゃって良かったのかよ。

 それに・・・もしかしたら俺がお前たちに変な命令したりするかもしれないんだぞ?」


「マスターの命令なら何でも聞くよ!ううん、何でも命令して欲しいな・・・どんなことでもいいよ」


「そうですね~それはわたしも同感です~マスターの命令ならなんでもお聞きしますよ~」



真顔でそういう2人に、蘇芳は少し言葉に詰まった。しかしすぐにあることを思いつき、

軽くニヤッとしながらこう告げた。



「そっか・・・じゃあいきなりだけど命令しようかな・・・」


「うん!なんでも言って!なんでもいいよ」



そういって嬉しそうに微笑むアリスの顔を見ていると、なぜかこっちまで嬉しく

なってくるような感覚に襲われながら、蘇芳は2人にこう命令した。



「わかった。それじゃあ2人に命令するよ。これからは、

 俺のことは『蘇芳』って呼ぶこと!いいな?」


「え・・・・・・・っと・・・あの・・・・・じゃ、じゃぁ・・・・す・・すおう」


「ん?なんだ?」


「えっと・・・エヘヘ呼んだだけ」



少しはにかみながら顔を赤くしているアリスを見つつ蘇芳が何かを言おうとすると・・・



「あの~あんまり二人の世界にはいられちゃうと~わたしさみしいのですよ~」


「おっと!悪い悪い・・・えっとリルも俺のことは蘇芳って呼べよ?」


「はい~蘇芳様でいいんですね~?」


「って様はいらないから!」


「あらあら~それじゃあ~ご主人様で~」


「っていうか悪化してるし!」


「え~っと~じゃあ~マスターで~」


「戻ってるじゃん!」


「だったら~どう呼べばいいんですか~?」


「だから蘇芳でいいんだってば!」


「ですから~蘇芳様でいいんですよね~?」


「っつーかまたか?!」


「すおー、リルは言い出したら結構頑固だから・・・

 それに、リルは大体の相手には様を付けるから気にしないほうがいいよ?」



そんな感じでやり取りをしながら、意外にも頑固なリルの一面を垣間見る蘇芳だった。

3話とのつなぎの部分なので短めです。


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