第46話 『 ビーチバレーはデンジャーでピンチ!? 』
「これがバレーボール……!」
……俺は白いボールを片手に戦慄した。
「ただのボールじゃねェか!」
「そりゃあそうだよ」
吼える俺にペルシャが控えめなツッコミを入れる。
隣にはペルシャと姫、ネット越しにはキャンディとラビとクリスが立っていた。
どうやらネット越しにいる三人が対戦相手のようである。
「こんなボールでどうやってあの三人を倒すんだよ」
「甲平くん、ルールちゃんと聞いてた?」
「……ルール?」
三 分 前 。
……確かにペルシャは俺にルールの説明をしてくれていた。
「つまり、ビーチバレーというのは――……」
「うっ、うむ」
しかし、俺はペルシャの揺れるおっ○いに意識を奪われていた。
「こんな風にトスしたりしてパスしたりー」
――ばいんっばいんっ
「こんな風にスパイクして点を取ったりー」
――ばいんっばいんっ
「最終的に点を多く取ったチームの勝ちだよ、わかったかな?」
「……あっ、ああ、大体わかったぜ」
ほわんほわんほわーん――……。
……………………。
…………。
……。
現 在 。
「おっ○いしか見ていなかったァァァァァァァァッ……!」
「おっ○いしか見ていなかったのっ!?」
俺は素直に白状して、ペルシャがドン引きした。
「まあ、ルールならやりながら覚えればいいでしょう」
「そっ、そうだね! 愛紀ちゃんはルール覚えたの?」
「……ルール?」
三 分 前 。
「つまり、ビーチバレーというのは――……」
(……やっ、やっぱりでかいですね。一体、何を食べればあんなにでかくなるというのでしょうか)
「こんな風にトスしたりしてパスしたりー」
――ばいんっばいんっ
(あっ、あんなに揺れてるっ!? 羨まっ!)
「こんな風にスパイクして点を取ったりー」
――ばいんっばいんっ
(……あんなに大きかったら……きっと甲平だって、ちゃんと私を女の子として見てくれますよね)
「最終的に点を多く取ったチームの勝ちだよ、わかったかな?」
「……えっ、ええ、大体わかりました」
ほわんほわんほわーん――……。
……………………。
…………。
……。
現 在 。
「おっ○いしか見ていなかったァァァァァァァァッ……!」
「おっ○いしか見ていなかったのっ!?」
姫が素直に白状して、ペルシャがドン引きした。
「まあ、やりながら覚えればいいよな」
俺は開き直って、ネットの方に向き直った。
「大丈夫さ、俺達なら勝てる筈だ」
「……甲平くん」
「取り敢えず最初にラビから殺しとくわ」
「殺しちゃ駄目だよっ!?」
……どうやら殺人はルール違反らしい。
「皆様、ゲームを始めますよ」
審判役のクロエさんが仕切って、ビーチバレーが始まるのであった。
「 最初にルールの説明をします 」
……クロエさんがボールを手にルール説明を始める。
「ルールその一、敵を一名殺害、もしくは戦闘不能にすれば勝利です」
(……そんな物騒なルールだったのっ!?)
「ルールその二、ネットに触れてはいけません。ネットには高圧電流が流れているので触るととても痺れますし、-1ポイント付与されます」
(……こっ、高圧電流?)
「ルールその三、ボールを自陣コートに落としてはいけません。ボールを自陣コートに落としますと氏名の始めに〝ら〟か〝い〟が付く人の足下が爆発します。ついでに-1ポイント付与されます」
氏名の始めに〝ら〟か〝い〟か?
……俺とラビじゃねェか。
「ルールその四、-5ポイントになったらそのチームの敗北です」
……俺とラビしか爆発しねェじゃん。
……俺とラビしか爆発しねェじゃん。
「以上がビーチバレーのルールとなります。御理解いただけましたか?」
「俺とラビしか爆発しねェじゃん!」
俺は心の中に溜まった不満を吐き出した。
「大丈夫だよ、甲平くん」
「……ペルシャ」
「とりま、試合しよ♡」
「ペルシャァァァァァァァァッッッ……!」
……そして、ビーチバレーは始まった。
「勝手に始めんな!」
……勝手に始まった。




