第40話 『 ロリとベッドでイヤッフゥーーーッ! 』 《♡》
――ドピュッ……! 白い液体が勢いよく飛び出した。
「……おっと、いかんいかん。シャンプー出し過ぎちまったな」
……俺は独り言を呟きながら、シャワー室で頭を洗った。
(……さてと、困ったな)
俺は頭を洗いながら思案に耽る。
(別に俺はロリコンじゃねェけどよ、キャンディはただのロリじゃねェからなー)
――ロリ巨乳
……言うなればロリータと巨乳のハイブリット。最早、別物と言っても過言ではなかった。
正直、ロリはそこまで好きではない。しかし、ロリ巨乳は別だ。普段は個人的にはマイナス要素であるロリが一転して背徳という名のスパイスになる……はっきり言って無視できない脅威となり得た。
それでも手を出せば、色々な意味でゲームオーバーだ。
(……そうだ、俺達はただ一緒に寝るだけだ。間違いなんて起こる筈がねェ)
俺を気持ちを強く持ち、頭の泡をシャワーで流す。
(…………まあ、寝相が悪い俺は間違っておっ○いくらいなら揉みかねないかもしれんがな)
……一応、予防線だけを張っておいた。一応な!
「待たせたな、キャン
……風呂から上がった俺は言葉を失った。
「……すぴー……すぴぴぴー」
……キャンディは既に寝ていた。
「……まあ、色々あったからな」
俺は優しげに微笑み、キャンディに布団を掛けてやる。
(……俺も寝るか)
俺も〝強奪ゲーム〟で疲れていた為、早めに寝ることにした。
「おやすみ、キャンディ」
……そして、俺は明かりを消して、ベッドの上を横になった。
(ねっ、眠れないのーーーーーッ!)
……わたしは緊張し過ぎて眠れなかった。
(勢いで一緒に寝ようだなんて言ったけど、想像以上にドキドキするの!)
気まずくて寝た振りをしてしまった為、今更話し掛けることもできなかった。
(……ほんとは少しだけお話、したかったの)
――俺がお前の兄貴になってやる……!
……凄く嬉しかった。
(……クロエも一歩退いた距離感だし、最初に引き取った人も〝神の子〟としか見てなかったから)
……両親に売られてから三年と八ヶ月振りにできた〝家族〟であった。
「……お兄ちゃん、か」
その言葉にわたしは自然と笑っていた。
(……兄妹ならこのぐらい普通、なの)
わたしは眠るお兄ちゃんの背中に抱きついた。
……大きくて、温かかった。
(……とっても……落ち着くの)
……とくん……とくん、と心臓の鼓動が聴こえる。
自分のものか、お兄ちゃんのものかもわからないそのリズムに、わたしは心地良さを覚える。
「……」
……とくんっ……とくんっ
お兄ちゃんの背中に耳を当てて、その鼓動を聴く。
……ドクンッ! ドクンッ!
「……」
ドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッドッ……!
「ちょっと早すぎなのっ!?」
わたしはお兄ちゃんの鼓動の早さに驚愕した。
「……まさか、起きてるの?」
「……」
バックンッ! バックンッ!
「……滅茶苦茶、心臓鳴ってるの」
……わたしの言葉に反応して跳ねる心臓に、わたしはお兄ちゃんが起きていることを確信した。
「お兄ちゃん、嘘寝してるの」
「……」
……とくんっ……とくんっ
(……あれ? 心臓のリズムがゆっくりに)
「……とくんっ……とくんっ……とくんっ……」
「口で言ってるだけなのっ!?」
「……クソッ、バレたか」
「バレバレなのっ!?」
お兄ちゃんは観念して、嘘寝を自白した。
「……何で寝た振りなんてしてたの?」
わたしは純粋な疑問を問い掛ける。
「よっこらせ」
お兄ちゃんはわたしの質問に答えず、意味不明なことに服を脱ぎ始める。
「……何で服を脱ぎ始めたの?」
「いい質問だ。だが、答えは直にわかる筈だぜ」
お兄ちゃんはふんどしとブラジャーだけになり、脱いだ服を丁寧に畳み、ゆっくりとベッドの中に戻った。
「……」
「……」
ど ゆ こ と !
……答えはすぐにはわからなかった。
「……いや、意味がわからなかったなの」
「明日も早い。今日は早めに寝ようぜ」
「……」
……わたしの欲しい答えは返ってこなかった。
「……まあ、いいの」
わたしは言及を諦めて、お兄ちゃんの隣で寝ることにした。
「……」
「……」
……部屋に沈黙が訪れる。
「……」
「……」
……カチッ……カチッ……と、時計の針が回る音だけが、静かな部屋で聴こえてくる。
「……………………ぐぅーっ! ぐぅーっ!」
「!?」
……突如、お兄ちゃんが無駄にテンションの高いいびきをし始めた。
「ぐぅーっ! ぐぅーっ!」
……いや、本当に寝てる?
「……お兄ちゃん、うるさいの」
「ぐぅーっ! ぐぅーっ!」
「……あれ?」
……わたしはお兄ちゃんの肩をゆさゆさ揺すったりするも、お兄ちゃんはハイテンションないびきをやめなかった。
「お兄ちゃーん、起きてるの、お兄ちゃーん」
「ぐぅーっ! ぐぅーっ!」
「……」
……まさか寝ているとでも言うのか? このハイテンションないびきで?
心 眼
――わたしは〝奇跡〟を使って、お兄ちゃんの心の中を覗き見る。
ぐぅーっ! ぐぅーっ!
「……本当に寝てるの」
……というか、頭の中までハイテンションないびきであった。
「……キャンディも寝るかなの」
わたしはツッコミを諦めて、耳を指で塞いで寝ることにし
――ガバッッッ……! お兄ちゃんが背中からわたしに抱きついてきた。
「おっ! お兄ちゃん!」
「ぐぅーっ! ぐぅーっ!」
……恐ろしいことにただの寝相であった。
(……ねっ、寝相悪すぎなの)
抱かれ心地は意外に悪くないけど!
「……まっ、いいかなの」
わたしはツッコミ以外の色々を諦めて、寝ることに
――モミモミッ! お兄ちゃんが抱き締めた手でわたしの胸を揉んできた!
「ひゃんっ!」
「ぐぅーっ! ぐぅーっ!」
……寝相悪すぎない?
「……まっ、まあ、寝相なら仕方な
――ズボッ……! お兄ちゃんがショーツの中に手を入れてきたっ!?
「~~~~~~~~っ!」
「ぐぅーっ! ぐぅーっ!」
寝ながらここまでするとは、まさに神の所業――ひゃんっ!
「……おっ……お兄ひゃ、ん〝っ!」
――モミモミ
「ぐぅーっ! ぐぅーっ!」
――ゴソゴソ
「……だっ……だめぇっ」
……そして。夜は更けていっ――ひゃんっ!
――朝。
「んんーっ! よく寝たぁー!」
……俺は掛け布団から身を起こし、身体を伸ばした。
「……あれ? キャンディは?」
俺は周りを見渡す。
「おっ、もう起きていたのか」
そこには、顔を赤くして、息を荒くしながら横たわるキャンディがいた。
心なしか、衣服は乱れている……寝相が悪いのかもしれない。
「おはよう! よく眠れたか!」
気持ちよく眠れた俺は、元気よく目覚めの挨拶をした。
「…………ね」
「ね?」
「 眠れる訳あるか! なのーーーーーッ!! 」
……何故か怒られた。キャンディは寝起きの機嫌が悪くなるタイプのようであった。




