第32話 『 昇級検査二日目 』
……キャンディの検査が始まって二日目の朝である。
「……ふう、クソ爽やかな朝日だぜ」
俺はカーテンを開き、窓から射し込む朝日に目を細める。
忍者の朝は早い。何故なら忍者には朝練の時間が設けられているのだからだ。
「さてと、行くか」
しかし、今日の俺は朝練をサボった。今日の俺にはやらなければならないことがあるからだ。
「……ふぅー」
……朝、俺はキャンディの部屋の前で深呼吸をした。
何故、俺がここに居るのか? それには理由がある。
「入るぞー」
俺はノックをして、返事を待たずに扉を開いた。
「……何だ、寝ているのか」
キャンディは寝巻き姿でベッドの上で眠っていた。
「……すぴー……すぴぴぴー」
……とても気持ち良さそうに眠っている。
「……呼び出しといて寝坊かよ」
俺は気持ち良さそうに眠っているキャンディに悪態を吐いた。
「てか、何をするんだ? 今日の検査は?」
検査は三日間あるそうだが、検査の内容も合格基準も、合格したらどうなるのかも知らなかった。
こんなにテキトーな検査があっていいのだろうか? そんな疑問は胸に仕舞っておいた。
(とにかく、起こすか)
俺は眠っているキャンディを起こすべく、おっ○いを揉んだ。
「うむ、起きないな」
服越しでは感触を充分に味わえない為、パジャマを脱がして、直接揉んだ。
「……んっ……あっ」
「駄目だ。起きそうで起きないな」
刺激が足りないようなので力を強くすることにした。
「……んんっ……ひゃんっ」
「んー、後少しか」
少し暑くなってきた為、俺は上着を脱いで、ブラジャーを晒した。
「――あっ」
……目が合った。
……扉が開けっぱなしであったせいで、メイドさんと目が合ったのだ。
「……」
「……」
俺は首を傾げた。
「……」
「……」
――パタンッ、俺は静かに部屋の扉を閉じた。
「さてと、モミモミを再開するかー」
「……何をモミモミするの?」
……キャンディが身を起こし、眠たげに目を擦っていた。
「……」
素直に答える訳にもいかないので、黙って下衣を脱いで、ふんどしを晒した。
「暑いなーッ! 暑いなーッ! 服脱ぎたくなるぐらいに暑いなーッ!」
……俺は暑いアピールをする。
「……そんなに暑くないの」
「いやぁー、暑いよー。服脱ぐぐらいに暑いよーーー」
否定するキャンディを無視して、俺は暑さのごり押しをした。
「……っ!」
そこでキャンディは気がついた。
「……何でキャンディ、裸なの」
……自身のパジャマの前ボタンが全開放され、豊満な胸をさらけ出していたことに。
「暑かったからな! 寝惚けてボタンを開けてしまったのだろう!」
「だから、別に暑くないの」
「いや、暑い! 紛れもなく暑いッ!」
「だから、何で暑さのごり押しをするの……!」
「暑いからなッ!」
「いや、だから暑くないの!」
俺とキャンディで不毛な問答繰り返される。
「ところで、今日は何の用件で俺を呼び出したんだ」
この話はさっさと流したかったので本題を振ってみた。
「……それは第二試験を受けてもらう為に呼んだの」
「第二試験って、第一試験はいつやったんだよ」
俺は下衣を履きながら、キャンディはパジャマのボタンを留めながら会話を続ける。
「第一試験は性格検査、昨日の顔合わせとかを通して、貴方の人間性を観察させてもらったの」
「ふーん、ちなみに何点ぐらいなんだ?」
「-100点」
「ふーん」
だよねー、仕方ないよねー。
女湯に入って、裸見て、おっ○い揉んだからねー。
でも、-100点は削り過ぎじゃないかな? もう挽回絶望的じゃないかなー?
「ところで何点満点なんだ?」
「10点満点」
おいおい、そいつは限界突破し過ぎじゃないか? あと、十回満点取っても0点じゃないか。
そもそも、この検査何の為にやっているのかも説明受けてないだが、そこら辺不親切過ぎじゃないかな? うん、不親切だ。不親切過ぎてイライラしてきたぞー。
「……何で窓ガラス叩き割ってるの?」
「……えっ? イライラしてきたからだけど」
「キャンディの部屋だから割らないでほしいの」
「あっ、そうなんだ」
――パリンッ……。俺は殴って窓ガラスを割った。
「だから、割るななの!」
「止められないよー! そんな制止じゃ、俺の燃え上がった情熱は止められないよー!」
「燃やすななの!」
……最後にもう一枚、窓ガラスを割った。ちょっとスッキリした。
「いや、終わるななの!」
……何か終わりそうであったが終わらなかった。
「そうだったな。俺はまだ、第二試験の内容を聞いていないぞ」
流石におっぱい揉んで窓ガラスを割っただけでは帰れなかった。
「……こほんっ。それじゃあ、試験の内容を説明するの」
「ああ」
仕切り直して本題に戻った。
「第二試験の内容は――……」
そして、明かされる第二試験の内容。
「 強奪ゲームなのッ! 」
……スッ!
「スナッチゲーム~~~~~っ!」
……キャンディはボールという名の白い毬のような物を取り出し、意気揚々と掲げるのであった。




