第5回
ーー前回までのあらすじーー
前回、なけなしの銭で買ったばかりの新品の剣を財布ごと盗まれた勇者カケルは、たび重なる不運から自暴自棄になり、異世界に転生してから抑え込んでいた異常な性欲が爆発してしまった結果、討伐対象であるメスのミノタウロスのおっぱいに突撃して半殺しにされ、全治4週間の重傷を負ってしまう。
3日後、ようやく病院で目を覚ましたカケルは、担当の美人ナースに一目惚れしてしまい、連絡先を聞こうとしたがにべもなく断られる。
一方、セクハラ問題によって円形脱毛症を進行させてしまった冥王デスサタンは、横の髪を後頭部に集めてハゲを隠そうと試みるが功を奏さず、ダークコロニーでは禁じ手のひとつとされる黒魔法「天を突き破りし漆黒の密林(通称アート・ネイチャー)」を発動し、魔界の瘴気を集めることで髪を復活させようと試みる。
しかしこれに異を唱えたのが四天王「サキュバスちゃんズファンのつどい アポカリプス」のひとり・ベルゼバブであった。
なぜなら「天を突き破りし漆黒の密林」は膨大な瘴気エネルギーを取り込むことになるため、細胞が変質して異形の姿に変わってしまうおそれがあった。
ベルゼバブはこれに替わる方法として、暗黒奥義「ワダ・アキーコ(通称リーブ21)」の発動を提案する。
しかしその方法は「なぜか無性にあの鐘を鳴らしたくなってしまう」という大きなデメリットを抱えていた。
図らずもダークコロニーの命運を左右する決断を迫られたデスサタン。
果たして彼の下す決断はーーーー⁉︎