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12話 村の生活3

早めに完成できたので、いつもより早めに投稿いたします。

お楽しみいただければ嬉しいです。


今までのあらすじ

気づいたら反乱軍の指導者になってました

 居候が増えて部下ができたが、日常はそうは変わらない。

 俺の朝は村長一家全員の朝食で始まる。


「今朝は妾が魚を焼いたのだ!

 とくと食べるがよいぞ!」


「お見事です姉上!」


 これで焦げてたりすればギャグなのだが、普通に美味しくて困る。

 何この絶妙な焼き加減。こいつ料理の才能もあるの?


「…うまいわね」

「塩加減がまだまだだね」

「はい、みんなお茶ですよー」


 カルサが褒め、村長はさらに高みを望み、アルカはマイペース。

 三者三様。いつもどおりの我が家の朝だ。



 朝食の後、午前中は子どもたちへの教育だ。


「先生、九九が覚えらんないよう」

「先生ー、私の名前ってどう書くのー?」

「先生!先生ってアルカさんとカルサのどっちが好きなの?!」


 どうでもいい質問は無視するが、他は丁寧に教えていく。

 最近は先に学んだ子が他の子達に教えてくれるので俺の負担もかなり減った。

 見える成果が嬉しい。やる気も出る。



 昼になるとお勉強会は終了。家に帰って昼食だ。


「本日は私がつくらせていただきました」


 ハイロはなんでもそつなくこなす。

 今日の料理も品数も多くて手がこんでいる。もちろんうまい。


「姉上に比べればまだまだですが、皆様ご賞味ください」


「妾のどこがこれを上回っているかわからぬが、ハイロが言うならばそうなのであろう

 ハイロ、共に料理の頂きを目指そうぞ!」


「はっ!少しでも姉上に追いつけるよう精進してまいります!」


 姉弟漫才を見ながらの食事。

 もはや慣れたもので、こんな会話の横で普通にアルカとカルサが雑談してたりする。

 …カルサ、もう注意するの諦めたんだな。



 楽しい時間はあっという間に終わる。

 昼食が終わると仕事の時間だ。


 報告を聞き、承認し、手紙を書く。

 しかし最近はミサゴが「妾も皆を激励するぞ!」とはりきってくれるので、俺の配分はずいぶん減った。

 敬愛する先王の娘からの手紙。当然皆大喜びなのである。

 …なお、俺の手紙は根強い人気があり、ノルマがなくなることはなさそうだ。



 今日は珍しく、来客の相手をすることになった。


「お久しゅうございます

 やはりまたお会いしましたね、リク様

 私のことを覚えておいででしょうか?」


 行商人のギドだ。

 こいつの隊商が村で市を開いていた時、俺は算数ができるからと先生になったのである。

 今の立場につくきっかけとなった事件だ。忘れるわけがない。


「ああ、久々だなギド

 あのときはまあ、世話になった」


「とんでもございません。むしろあれをきっかけに我々の縁は強く結ばれたのです

 そして今このように、お得意様となった貴方様と再会することができました

 貴方様のお力を見抜いた私の目を褒めてくださるのなら、身に余る光栄でございます」


 お得意様。そう、俺はこいつの上客になってしまった。

 反乱の準備をするんだから当然武器や防具が必要だ。

 それを調達するためにツテの多い腕利きの商人を探したら、こいつに行き着いたのだ。


「支払いはこれら美術品、宝石等、物品で行われる、でよろしいですね?」


 全てミサゴとハイロの義賊活動で入手したモノだ。

 いわくつきで、この国では売りさばけないものばかり。

 だからこそ、他国にもツテのあるギドの協力が必要なのであある。


「何か問題あるか?」


 無論、足元を見られる可能性は覚悟している。


「いえいえ、とんでもございません

 どれもこれも素晴らしいものばかりでございますとも

 全て、()()()()()で値付けさせていただき、ご用命いただいたモノと等価で交換させていただきます

 もちろん、各地への運搬も我々におまかせください」


 こいつは全てわかった上で、俺達と対等な取引をすると言っている。

 こちらとの商売がさらなる利益につながると予想しているのだろう。

 そうであって欲しい。

 そうでないとき、俺達はきっとこの世からいなくなっている。




「本日はとても素晴らしい取引をさせていただきました

 どうか今後共ご贔屓にお願いいたします

 それではまたいずれ、近い内に…」


 ギドが去っていくと入れ替わりにジェンガがやってきた。


「お見事でした。先生

 あの男と対等にやり合うなんて、この国ではきっと先生にしかできない仕事でしょう

 いや、本当にお見事です」


 ジェンガにしては珍しくただ感嘆している。

 やっぱあのギドってそんなすごいやつなのか。


「でも前回会った時、お前あいつのこと知らなくなかった?」


「いえ、もしかしたらとは思っていたのですが…

 まさかこのような村にあれほどの大物が来るとは夢想だにしておりませんでした

 大陸を股にかける大商人ギド。いったい何を考えているのやら」


 そんなすごいやつなのか。

 次会ったときは搾り取られそうで怖い。


「ってかさ、なんで俺が前面に出されるわけ?おかしくない?」


 そう、問題はそこだ。

 散々ボスは不明ってことで報告聞いていないふりとかの猿芝居やらされてたのに、なんでいきなりこんなことさせられなければならんのだ。


「お恥ずかしい話ですが、我々ではとてもあいつにはかなわず、尻の毛までむしられるとこだったんです」


 こんなやつらの尻の毛なぞいらんだろう。


「あのままでは武具を調達するどころか安く買い叩かれて大損するとこでした

 それで"これは先生に出張っていただくしかない"、と思ったわけですが、あいつめ、先生にお会いするやいなや我々相手とは態度を一変させましたね

 先生の貫禄勝ちでしょうか

 さすがというか、もう言葉もございません

 この度は本当に、お疲れ様でした!」

「「「お疲れ様でした!!!」」」


 後ろにいるジェンガ直属の部下たちも一斉にお礼言ってくる。

 普通にうるさかった。


 しかしまあ、皆の役に立ったのだろう。

 同意できないけど理解はした。



 仕事が終わり、家に帰って夕食をとる。

 夕飯の担当はアルカだ。


「はい皆さん!今日はシチューですよ!」


 ニコニコのアルカがシチューを出してくる。

 ジャイアントピーンの肉はおいしいからみんな箸が進む。


「うむ!アルカのシチューはいつでもうまいな!」

「姉上のシチューには及びませぬが、本当に美味ですね」

「?妾はシチューなどつくったことないぞ?しかしうまい!」

「お姉ちゃん、おかわり」

「アルカ、あたしにゃ肉少なめでお願いするよ。歳を取ると噛むのも疲れるんだ」


 夕飯も賑やかだ。


 日が沈み、皆床につく。

 これが俺の今の日常。それなりに充実している。

懐かしの商人ギドが登場しました。

再登場できるところまで書けてよかったです。

もっとリクが成り上がってからまた再開させることができるか、がんばります。

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