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閑話 最高神の予想外の出来事

この話は割り込みでぶち込んでいる閑話2です。



ぼんやりとある人物が来るのを待っている老人がいた。

老人の名はゼラス。地球とは異なる世界の最高神である。

来る人物はゼラス達、異世界の神にとってはとても重要な存在だった。

存在だったというより、知らないうちになってしまったというのが正しいか。


ゼラスは『会議』で他の神達に来る人物--奏翔--を探すように指示をした。

結論として見つけることは出来たものの、奏翔は既に死にかけていた。


友人である逸史達を庇ってトラックに轢かれたからだ。

本来ならばきちんと段階を踏んで接触をしようと思ってたゼラス達はかなり慌てた。


ようやく見つけたと思った時には既に死にそうになっているのである。

しかも完全に死んでしまえば色々とまためんどくさい事態になってしまうのである。そのためゼラス達は強引に奏翔--の魂--をこの場に来るようにしたのだ。


それでゼラスはここで奏翔を待っているわけである。


  ◆◇◆


ゼラスがここに来て早5日目。

奏翔はまだここに来てなかった。


「どうなっとるんじゃろうなぁ・・・」


ずっと同じ場所で待っているわけだが、訪れそうな気配すらなかった。

ラフィネに連絡してどうなっているか聞こうかと思った時、人影が見えた。


どうやら、ようやく奏翔が来たらしい。


「やれやれ、ようやくかのぅ・・・。よっこらせい、あいたたた」


ずっと座っていたため、腰に痛みを感じたらしい。


のんびりと奏翔が居るであろう場所まで向かった。


 ◆◇◆


奏翔が視界に入ったがなにやら考えてるようだった(因みにゼラスは心を読むことをできるが、あえてしていない)ので、少し隠れて待つことにした。


「・・・そろそろ出てきてもいいんじゃないか?」

「バレておったのかの?」


唐突に声を掛けられ、少し驚きつつ奏翔の前に歩いていく。

先程は読まないようにしていた心を読む技能を使って心を読むことにした。

「(何があるか分からんからのぅ・・・。極悪人かもしれんし?用心じゃ、用心。仕方ないことなのじゃ、うん)」

正当化しながら奏翔の心を見て、少しイラッとして言った。


「お主さっきからジジイ、ジジイとうるさいぞい」


すると、

「(ハイ、心を読まれるという、テンプレ来ました~)」

と心で思っており、めんどくさくなってさっさと次に進むことにした。

何故バレたのか聞いてみたが、聞いている途中でやめた。


「何故ワシが隠れておったのかが分かったか聞きたいんじゃったが、聞く必要はないのぅ・・・」


心を読んだら「気配を読んだ」しかなかったからだ。

本当にめんどくさくなってきたゼラスはさっさと本題を告げ、終わらせることにした。

数分掛けて説明をし、チート、チートうるさい奏翔に能力を与えるために『ステータス』を可視化出来るようにしたことでゼラスが予想していたものの斜め上を行くような事態が起こった。


「グッ!ウガァァァァァァ!!」


突如として、奏翔が頭を抱えて叫び出したのだ。

おそらく、『ステータス』を可視化出来るようにしたことで、頭(脳)に膨大な情報が送られたのだろう。

そして、余りの多さに脳の処理能力が追いつかず、頭痛がしたのだろうゼラスは思った。


様々な能力を与えるためには『ステータス』を可視化出来るようにしないといけない。

そして、『ステータス』を可視化出来るようにするということは、その者が持っている技量に応じたスキルの付与、それによる称号の付与、他の者による加護などをハッキリさせるということをしなければならないのだ。


それを奏翔に施したことによって、問題が山のように出来ていくのをゼラスは理解した。

思わず考えていることを洩らす。


「おいおい、これはやばいじゃろう・・・。どんだけ強いんじゃこいつは・・・。色々とおかしいぞぃ・・・封印した方が良さそうじゃな・・・」


しばらくして落ち着いたらしい奏翔に謝罪しつつ、ゼラスはどうしたものかと考えていた。

ゼラスが視ている奏翔の『ステータス』は有り得ないものであった。


余りにも強大な力を持つ奏翔の能力値を半ば反射的に封印したものの、最高神である自分ですら視ることが出来ない能力値は封印出来なかった。

また、能力地だけでなく、スキル・称号・加護も視れないものがあった。


ゼラスは奏翔が『ステータス』を視るのに夢中になっている間、悩んでいた。

ここで奏翔の魂を消滅させるか否かだ。

まだ自分達に封印出来る今のうちにヤッた方がいいのではないか?もし自分たちでは抑えきれないほど成長してしまい、自分達に反旗を翻したら?自分達は消滅するだけだ。

そう、考えていた。そして―――――――決断する。



その後、奏翔が色々と質問してきたのでそれに答え、奏翔は転移していった。


「・・・ラフィネ」


ゼラスは決断したことを成すため、ラフィネを呼んだ。


「はっ!なんでございましょう?」

「奏翔を観ておけ」

「・・・それは危険人物になったとき排除せよということで?」

「違う。何があっても手を出すな。観るだけだ。ただし、他のかみが手を直接出そうとするならそれを止めよ」

「了解しました」


ラフィネに命令を出すゼラスの姿は先程の好好爺とした雰囲気は微塵もない。

一人の頂点に立つ者としての覇気に満ち溢れたものだった。

ラフィネがこの場から去り、一人になってからもゼラスは奏翔が転移していった場所から目を離さなかった。


「奏翔よ、汝の道は始まったばかりだ。汝の好きなようにするがよい。己の力をどのように使うかは己で決めるのだ・・・」


ゼラスは絶対に伝わるはずがないことは分かっていても、言わずにはいられなかったかのように呟いて、この場から姿を消した・・・。




お読みいただきありがとうございました。

レビュー、ブックマーク等頂ければ嬉しいです(笑)

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@Ishiyama_kakeru

更新した際の報告、小説に関わる報告等をしていく予定です。

アンケート等を行うことがあると思います。(例:クリスマスとかの季節的な閑話を作るか、どのキャラの閑話を作るかなど)

様々なアンケートを行おうと思っていますので、していただけたらなと(汗)

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