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voice
今日から始めました、初投稿です。
「
♪真っ黒な絵の具に浸かり 冷たく錆びたこの体
指先を伝い落ちるよ この黒に
たとえば一滴 涙を混ぜて
透かして見よう この夜を
木々に灯るはランプの明かり
空に灯るは命の欠片
今宵も聴こえる 歌声に
耳を傾け 瞳を閉じて
今宵も聴こえる 思い出に
耳を塞ぎ 瞳を閉じて
♪願う心と冷めた体 歌おう共に 自由な光が注ぐその日まで
」
この歌には続きがある。
そう聴かされたのはつい最近のことで、
この歌には終わりがない。
そう聴かされたのもつい最近のことで、
僕達が物心付いた時から顔も名前も知らない誰かが
いつも必ず決まって、真っ赤な夕暮れ時に歌われるこの歌を
誰もが待っているこの歌に、疑問を抱く者など誰一人としていなかった。
とても可笑しなくらいに
誰一人として、この歌について知ろうとはしなかった。
そう
歌声が途絶えたつい最近までは