自由な奴
ゆっくりいきます
さて、死んだわけだ。いきなりで悪いが死んだんだ。まさか交通事故に巻き込まれるなんてなんて不幸だ。
まあ、痛みはなかったと思う。即死系の奴だ。色々と後悔が残る。まだ20代だった俺にとってこれからが人生だ!って感じだったくせにいきなりこれだ。
ショックだよ。
でも不幸だけではないと捨てる神あれば拾う神有りってね。
「おぎぁあ!おぎゃあ!」
そう、転生なんて信じてなかったのにね。
というわけで産まれましたとさ。エルガー・エルンってのが俺の名前そして貴族。
最初は幸運だと思ったんだ。この中世ヨーロッパ風の世界で貴族の家なんて餓死とかしないですみそうとか…
でも俺は五男だったんだ。上に二人の兄、そして姉も二人。そういらなかった子どもだったんだ。しかも俺の父が誤って孕めてしまった俺のメイド母は病ですでに他界…俺に愛情なんてもんは注がれなかった。
っで捨てられましたとさ。いや、びっくり急に外に連れ出されて放置だよ?
なんか魔力測ったら、この出来損ないが!なんて言われてね。魔力0だったから…
そう、面倒払い。普通なら俺はここで死ぬはずだったんだけどね…まあ、気づかないのも無理はない
俺が意図して魔力を操り0にしてあの宝玉に触れたのを
オオカミみたいな奴が森の奥から出てきた格好の獲物だと思ったのだろうか。襲いかかってくる。それに対して俺は…
「ファイア…バレット!」
ズダン!っとオオカミの額を魔法で貫いた。
今のは炎の弾丸だ。俺のオリジナル魔法。
科学と魔法を組み合わせる。魔法。多分転生者だったらおおよその奴が思いつく簡単な事
「さて、自由に行ってみようか!」
俺は自由を求める。10歳の時だった。