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プロローグ~無気力~

俺には世界で一番嫌いな質問が二つある。


「趣味は何ですか?」と「特技はなんですか?」である。


この質問がアンケートや面接などの質問で世の中からなくなることを切に願っている。


俺は本当に、周囲に流されるままに、ただ周りと同調して静かに生きてきた。


幼少の頃から打ち込んだスポーツや習い事はなく無趣味。


遊ばないわけではないけど趣味という趣味はない。周りからしたらおもしろみのない人間


しかしもう、面白くない人間でいることに自分はすっかり慣れてしまっていた。


高校二年。本来であれば恋愛、部活、勉強と、何かに情熱を注いでいるのが当たり前の年齢であるが、俺は貫禄の帰宅部で、ゆっくり家まで徒歩で帰宅し、宿題とパソコンをやって寝るだけの生活だった。


 父親はそんな俺を問題とは思っていなかった。父親は高校時代少しやんちゃだったよう

で、むしろ「まあやることはやっているじゃないか」といった感じで俺を褒めてくれるこ

ともあった。しかし俺の無気力さや個性の無さを母親は心配していた。なにかあれば二言目には、「あなたはつまらないわねえ」


「つまらない」人間であるのは事実だし、俺は別段母親に反論はしなかった。

 しかし、俺の人生をガラリと変えるきっかけを運んできたのも、また母親だった。

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