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一目惚れって実在したんだ

一目惚れ。それは相手を一目見ただけで好きになってしまうとか言う意味のわからない現象。相手の情報が外側だけしか無いのに惚れるだなんて訳わかんないって本気で思ってた。もちろんそんな事を誰かに言ったことは無いけど。見た目が良いって確かにプラスだ。私だって可愛い女の子がいたらナンパするし。でも好きになるのは違う。内面まで知って始めて恋するものでしょ?私だってそうだった。初恋はある程度仲良くなったし友達で、ちゃんと内面まで知って、好きだなと自覚した。まあ、実らなかったけどね。昔は百合に対して当たりが強かったからかな。今では相当受け入れられてきている。ありがたい限りだよ、ほんと。

まあ、ここまで長々と自論を展開してきた訳なんだけど、たった今から撤廃しなくちゃいけなくなった。なんでかって?そのくらい察しようよ。しちゃったんだよ、一目惚れ。時は少し前に遡る。




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


私は、いや私達はとある大学を一緒に受けて合格していた。親友の小鳥遊未来。その恋人である姫咲琥珀。その2人と共に古くからの伝統が残る近くの大学に一緒に通うこととなっていた。あ、別に百合に挟まる女じゃないからね?たまに混ぜてもらうんだけど……断じて挟まってないから。そこのところの理解はしてて欲しい。ところで私達が行く大学なんだけど少々他の大学と違う点がある。


まずは女子寮がある。これは別に普通なんだけど、問題はここから。女子寮にはルームメイト制度というものがあって。お互いに同意し、ルームメイト希望の書類にサインをして部屋登録の際に提出をすると2人部屋になると言う。何も言わなければ勿論1人部屋だ。私の隣で絶賛イチャつき中の未来達もこの制度を利用しルームメイトになる予定だそう。私は1人だ。恋人なんて居ないし、だからと言ってわざわざ友達とルームメイトになりたいとは思わない。ちなみにルームメイト登録は何時でも出来るという。


次に、学校行事が大規模かつ多いという事。シーズンごとに様々なイベントがあり、それらを管理するために生徒会も存在するようだ。まるで高校だ。


そして最後。この大学は元は女子大だったため、女の子率が非常に高い。とてもありがたいことだ。ちょっと欲求不満になった時の為の女の子がよりどりみどり……。今から楽しみ。どんな可愛い子がいるのか。


「ちょっと柚希。変な顔してるけど大丈夫?」

「ん?ああ、ごめん。ちょっと考え事してた」



そして今日は待ちに待った入学式。校長先生の話を聞き流しつつ今後の生活に思いを馳せる。


「続きまして、生徒会長代理挨拶」

「皆様。まずはご入学おめでとうございます。本日生徒会長は不在のため生徒副会長である私が代理挨拶を努めさせて頂きます」


良い声だなと顔を上げた。瞬間、胸が高鳴る。腰まで伸びたホワイトピンク色に染められたストレートの髪。スタイル抜群で胸も大きい……顔は儚げな美少女で、正直そんじょそこらの芸能人やアイドルよりも圧倒的に美少女であった。彩度の高い髪色がより一層儚げな雰囲気を作り出しており、無性に抱きしめたくなる。……こんな気持ちになるなんて、思いもしなかった……。まだ、何も知らないのに。こんなにも胸が高鳴る。目が離せない。年上にこれまで興味はなかったはずなのに……初めて、年上の人に可愛いという印象を抱いた。……2個上か…全然アリだな。いや、でも彼氏とか彼女とか居るかもだし…さすがに様子見?なんて、既に付き合うためにどうすればいいのかを画策し始めてしまう。まあ、ともかくどんな人なのか見極めて……それから手を打とう。あぁ、ほんとに…楽しみになってきた。


実在しないとそう思ってたけど、本当にあるもんなんだね。一目惚れかぁ。柄じゃないけど……このドキドキは誤魔化せない。次の予定は…先輩の事をもっと沢山知ること……かな?

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