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機嫌が良いと贈り物をしたくなる

今朝から、カイル様はご機嫌だ。

昨夜から邸の護衛を止め、無表情だが満足している顔になっているのがわかってしまった。


「オーレン、ルーナのドレスを買う。仕立て屋を呼んでやれ。次の休みはルーナと夜会に出る。」

「今あるドレスで大丈夫ですよ。」

「サイズも変わってきているのだろう。」


確かに少し変わってきているけど。

恥ずかしくなり、下を向くとカイル様は耳元で囁くように話しかけた。


「夕べは逃げなかったし、ハンカチの礼に買ってやりたい。」


やっぱり機嫌がいいのは間違いないと思った。

そのまま、カイル様は片手で抱き寄せハンナさんに言った。


「ハンナ、ルーナはすぐに遠慮するから一緒にいて、4~5着買うんだ。」

「一着でいいです。」

「買わないならその倍は買うぞ。」

「わかりました。」


何だか、脅されたような気分だったけど、カイル様はご機嫌でキスをして仕事に行った。


今度の夜会にはミラ様も来る。

ご友人とお茶会をするからと私も誘って下さったから、私が行きたいとお願いをした。


カイル様も仕事で行く予定だが、いつものように夜会には参加せずに帰るところだったそうだ。




午後からは、いつもの仕立て屋のアイビーさんがきた。

沢山ドレスを持って来ていた為、スタッフを何人か引き連れて居間に入ってきた。


「ルーナ様、お好きなものを選んで下さい。サイズもすぐに直せますから。」


アイビーさんはハンナさんから4~5着買うと言われて張り切っていた。

商売魂が強い感じに見えた。


「ルーナ様、沢山買いましょう。まだまだクローゼットは余裕がありますからね。」


私よりハンナさんとアイビーさんの方が張り切っていた。


灰色のドレスに薄い紫のドレスと色々ありどれも刺繍も素敵だった。

結局ドレスにお出かけ用の服にと5着も買ってしまった。


「こんなに買ってしまってカイル様はお怒りになりませんか?」

「なりませんよ。カイル様はまだまだ買いたいくらいだと思いますよ。今日は特に機嫌が良かったですからね。」

「ハンカチの刺繍がお気に召したようです。」


ハンナさんはまあ、と微笑んでいた。


私はミラ様に久しぶりにお会いできるのが嬉しくて、早く夜会の日にならないかな、と楽しみにしていた。



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