結婚は待ち遠しい
テオドール男爵邸につくと、貴族の方々がついており、俺達が最後だったようだ。
若い客も呼んでおり、ルーナが話しやすいようにと、どうやらルーナに気を使ったようだ。
「ファリアス公爵、お久しぶりです。」
シャリーと挨拶に来たのは、フォード公爵の嫡男ジュード様だった。
どうやら、王女の結婚式の帰りに寄ったのだろう。
以前から、王都の帰りにはよく泊まっていたのは知っている。
俺が、領地の邸にいないからテオドール男爵邸に泊まっていたのだ。
「ジュード様、結婚式では挨拶もせずすみません。フォード公爵はどうされました?」
「父上はまだ王都です。母上と旅行をして帰るそうですよ。」
「ジュード様、気を使わずいつも通りでいいですよ。」
ジュード様はいつもは俺のことはファリアス公爵なんて言わないで、カイルと呼んでいる。
「婚約者の方がいるから、丁寧にいきたかったのだが。」
「ルーナ、こちらはフォード公爵家のジュード様だ。」
「初めまして、ルーナです。」
ルーナにジュード様を紹介し、食堂へ行くと、席がルーナの隣ではなかった。
テオドール男爵の邸に招待されてきているから、何も言えん。
言えば、無礼になるだろう。
向かいの席のルーナの隣はジュード様になっており、二人で楽しく話している。
「カイル様は結婚式をいつ頃とお考えですか?」
隣のシャリーが聞いてきた。
「今、ルーナのウェディングドレスを特注で作らせているから、完成すればすぐにでもしたいと思っている。」
「まぁ、特注ですか?」
「ルーナに似合うものを着せてやりたいからな。」
ウェディングドレスの完成や結婚の準備が後3ヶ月位だ。
自分の結婚が待ち遠しいのは不思議な気分だ。
食事が終わり、もう外は真っ暗だ。
邸に帰り、いつものように準備ができた頃にルーナを迎えに行った。
「ジュード様とはどんな話をしていたんだ?」
「ジュード様の領地では、銀髪が珍しいようでしたよ。」
たわいない話なのだろうと思った。
「そうか、明日は二人で馬で出かけないか?」
「馬に乗せて下さるんですか?」
「先に農家をまわってからになるが、その後はゆっくりしよう。少し走れば湖もある。」
「明日が楽しみです。」
ベッドにルーナを連れて行くと、入るなりすぐに寝てしまった。
結婚式があり、その後すぐに領地に来たりと思いの外疲れていたのだろう。
今夜は朝までゆっくり休ませることにした。




