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朝からご機嫌です

朝目が覚めると、私は人には見せられない姿だった。

目の前には、カイル様の逞しい胸があり、

ますます、夕べのこと思い出してしまう。


と、とにかく、カイル様が起きる前に服を着なくちゃ!


そう思い、カイル様の腕から抜け出しベッドからおりようと決めた。

だが、すぐにカイル様に見つかった。


「ルーナ、どこに行くんだ?」


後ろからがっしり両腕で捕まえられ、ベッドから降りられない。


「ふふ、ふっ、服をですねっ、着ないと!」

「体が疲れているだろう。朝はゆっくりしなさい。」


どうして耳元で話すんですか!?

私は一杯一杯です!


「大丈夫です!本当に大丈夫です!」

「ジタバタすると、シーツがはだけるぞ。」

「み、見ないで下さいねっ!」

「もう遅い。夕べ全部見てしまったからな。」

「カ、カイル様!限界です!そろそろ起きましょう!」


カイル様は、しょうがないな、とやっと離してくれた。


「服を着替えてくるので、絶対見ないで下さいね!」


カイル様は少し笑いながら、ベッドに横になり肘を立て反対を向いてくれた。


なんとか、着替えを済まし、朝食を食べに行くのかと思うと、カイル様は部屋に朝食を手配していた。


カイル様、昨日から準備が良すぎです。


カイル様はずっとご機嫌だった。

午後からは邸で仕事があるとのことで、昼過ぎには二人で邸に帰った。


邸に帰ってからは、書斎でご機嫌のまま仕事をしていた。


今日はどうやら、騎士団の仕事と違い領地の収支の報告書の確認らしい。


「冬が過ぎれば、いつも一度は領地に行くのだが、今回はルーナも一緒に行くぞ。」

「いつ頃になりますか?」

「ミランダ王女の結婚式の後に、そのまま行くつもりだ。」

「私も報告書見てもいいですか?」

「構わないぞ。領地は農業も盛んだが、家畜も質がいいんだ。」


報告書を見ると、特に豚が盛んなのがわかる。

加工品として人気のようだ。

加工品の収支もいいのがわかる。

不動産の収入も何ページもあり、かなりの数の土地を貸しているのがわかる。


「気になるなら、ルーナもどこかに投資するか?」

「まだよくわかりませんので、投資はちょっと…。」

「いずれにしても、正式に籍を入れてからになるな。」

「そうですね。」


投資するなり、財産を作るにしても、やはり結婚を先にした方がいいと思う。

それに、私はまだ世間知らずで大きなお金を動かせる能力も知識もない。

私には、やはり投資は無理だと思う。


「領地の管理人はどなたですか?」

「叔母上の夫のテオドール男爵に管理人を任せている。とはいえ、昔から知っているから叔母上と言っているだけで、父上の兄妹ではなく、父上の従姉なんだ。」

「では、領地に行ったら、挨拶に回らないと行けませんね。」


カイル様の親戚の方々にお会いするのは初めてだから、失礼のないようにしないといけない。

何だか今から緊張してきそうだった。



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