到着
「ヒューバート!もう領地内だ。お前は領主の救出に当たれ。」
「領主の居場所が分かればすぐに合図しますよ。」
「頼むぞ!」
第1騎士団と合流する前にヒューバートを領主の城に潜入させ、安全を確保し突入する。
今回は簡単な任務だ。
ヒューバートに任せておけば、潜入は問題ない。
突入の指揮を取るのは第1副団長のグレイだ。
俺はあくまでも援護にまわるだけ。
この任務が成功すれば、グレイは騎士団長に任命される。
必ず成功させる。
合流地点につき、すぐにグレイと会った。
「グレイ、今ついたぞ!」
「カイル、来てくれて助かる!」
グレイは団長になる前からの友人だ。
懐かしむ時ではないが、久しぶりに会え変わらないと思った。
「ヒューバートは潜入に向かった。領主を確保したら、領主のいる部屋からすぐに狼煙が上がる。いつでも突入できるようにしておいた方がいい。」
「悪いな。」
「気にすることはない。陛下はファリアス公爵がグレイの後ろにいると示したいのだろう。」
「気付いていたか。」
「これが成功したら騎士団長になり公爵の身分を貰えるのだろう。俺の名前位利用すればいい。」
「助かるぞ。」
「どのみち領主を救出せねばならん。褒美を貰うのは当然だ。」
現第1騎士団長もバーナード様と同じくらいの年齢だ。
グレイが騎士団長になるのは当然だ。
実力も申し分ない。
グレイは団員達に指揮をし、突入の為にヒューバートの合図を待った。
突入の準備が整えばヒューバートの合図を待つだけ。
問題はない。




